北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)9月5日付

道、理事長認可の非医師等運用見直し

 道は、「医師または歯科医師でない者」が医療法人理事長に就任する場合の認可運用方針を見直した。厚生労働省の規定のほかに定めていた取り扱いを、同省通知に準じた形に改正、要件を満たしていれば道医療審議会の審議を経ずに認可する。
 医療法人の理事長は、医療法上で「医師または歯科医師である理事から選出する」とされているが、社会医療法人や病院機能評価の認証取得医療機関を運営する医療法人等をはじめ、例外的に「候補者の経歴、理事会構成等を総合的に勘案し、適切かつ安定的な法人運営を損なうおそれがない」と認められる場合は、非医師等の理事であっても都道府県医療審議会の意見を聞いた上で、都道府県知事が認可できる。


新・道立病院改革プラン、収益目標達成率89.3%

 25年度からスタートした新・道立病院事業改革プランの評価委員会が札幌市で開かれた。初年度は収益目標達成率が89.3%にとどまり、委員は「一般会計からの繰り入れを増額する大変厳しいスタートになった」と指摘。医師確保は欠員解消の明確なめどが立っておらず、看護師を含めた医療従事者確保の取り組みも必要なため、勤務条件の抜本的な改善策やコスト意識の浸透、道内自治体立病院や道外病院との連携、交流の強化などを求めた。経営形態の見直しでは、柔軟対応が可能な地方公営企業法の「全部適用」を目指すべきとした。


札医大病院、筋ジス自主臨床研究を開始

 札医大病院(山下敏彦院長・938床)は、筋ジストロフィー症患者に対し、レスベラトロールを用いた自主臨床研究を開始した。マウスを使った実験で良好な成績を得ており、人に対して使用した場合の安全性と有効性を検討し、実用化に向け弾みをつけたい考えだ。
 サーチュイン(長寿遺伝子産物)の一つであるSIRT1が筋ジストロフィー症の進行を抑制し、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールがSIRT1を活性化する機能を持つことは、これまでの研究で知られている。


白老町立国保、町が存続表明

 胆振管内白老町の戸田安彦町長は、存続か廃止かで揺れていた町立国保病院(猪原達也院長・58床)の「運営継続」を表明した。今後も経営改善計画を進めながら、老朽化した病院改築の基本方針策定に向けた作業に取りかかる予定だ。
 同病院は昭和32年6月に100床で開設。41年に現在地に新築移転、その後外来機能の強化を目指して増築。平成21年からは一般58床、併設老健29床で運営している。


医師事務作業補助研究会北海道支部が発足

 NPO法人日本医師事務作業補助研究会北海道支部が正式発足した。支部は「石川」「宮崎」「大阪」「広島」「愛知・岐阜」「東京」と合わせて7カ所となり、質向上や指導者育成など地域単位の活発な取り組みが期待される。
 支部長は、同研究会副理事長で、手稲渓仁会病院医療秘書課課長代理の南木由美氏。代表世話人に札幌白石記念病院の高橋明副院長、顧問に医療法人渓仁会の田中繁道理事長が就き、事務局を札幌白石記念病院に置く。


医療事故25年年報、全国で過去最多2,708件

 日本医療機能評価機構がまとめた医療事故情報収集等事業の25年年報(25年1〜12月)によると、報告義務対象医療機関(登録274施設)のうち224施設(前年比9施設増)が過去最多の2,708件(同173件増)、地域別で本道は登録10施設のうち7施設(同1件減)が42件(同24件減)を報告した。
 報告件数別では、11件以上が計73施設あり、最も多かったのは「101〜150件」で2施設あった。

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