北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成27年(2015年)3月20日付

道医代議員会、良質な医療確保へ団結を

 道医(長瀬清会長)は15日、第143回臨時代議員会を開いた。長瀬会長はこれまでの医療・介護情勢を振り返り、診療報酬、介護報酬ともに厳しい状況にあるとあいさつ。代表・一般質問では、混合診療の拡大、医療の営利産業化、後志地区での産婦人科医不足問題のほか、医師資格証の受付方法や中学生を対象としたピロリ菌検査・除菌の実施に関して具体的な意見・要望が出された。
 長瀬会長は、25年に19に及ぶ社会保障制度改革法案が一括審議で成立し、その後、医療介護総合確保推進法が施行され、第6次医療法改正、介護保険制度改正などが行われたことを踏まえ、「今の流れでは、受診者、介護サービス利用者にとっては多大な負担がかかる」と懸念。医師会として今後の動向を注視し、良質な医療が確保できるよう会員が一致団結するとともに、医師の資格を持つ者が日医を中心に力を結集していかなければならないと訴えた。


道厚生連27年度事業、帯広新病院着工へ

 道厚生連は、事業収益が前年度予算比0.8%増の856億9,700万円、医業収益は0.5%増の812億200万円となる27年度事業計画案を決定した。30年秋オープンを目指し帯広病院の移転改築工事に着手するほか、オホーツク管内小清水町特別養護老人ホーム愛寿苑の指定管理者となり運営を開始。特別養護老人ホーム摩周(釧路管内弟子屈町)は摩周病院隣接地に移転新築し、四月十八日にオープンする。
 総合病院の27年度方針は、より高い収益性確保へ、拠点機能の充実、医療従事者の育成をはじめ、地域医療ビジョンを踏まえた高度急性期、基幹病院としての役割、差別化や機能分化、連携強化を推進する。


私立大薬学部、6年間で卒業64%

 私立大6年制薬学部入学生のうち、留年せずに卒業できたのは64%だったことが、文部科学省の調査で分かった。卒業率の低い大学は、新卒の薬剤師国試合格率も平均を下回る傾向が示され、大学間で薬学生の学力にばらつきがみられる。
 20年度入学生の状況を調査した。6年制の私立57大学のうち、卒業率を公表している55大学のデータをみると、最も高い大学は89%(安田女子大)、一番低いのは28%(日本薬科大、横浜薬科大)。70%以上は22大学(4割)だった。


北海道中央労災病院せき損センター、リウマチ・膠原病等2センター開設

 美唄市の北海道中央労災病院せき損センター(三浪明男院長・157床)は、「リウマチ・膠原病センター」と「関節外科センター」を開設した。増加する高齢者、加齢に伴う疾病構造の変化、慢性疾患ニーズに応えるため、内科と整形外科、リハビリテーション科による連携体制を構築した。
 同病院の関節リウマチ(RA)、膠原病・類縁疾患患者は合わせて約300人で、これまでは週1回、出張医が専門外来で対応してきた。


札幌百合の会、とろみ栄養食を導入

 札幌市北区の札幌百合の会病院(憲克彦理事長、小野寺次民院長・136床)は、胃瘻患者に「とろみ栄養食」の自然落差法を導入。疾病状況に応じた投与回数の調整で、各障害の改善や下剤の使用量減少、看護スタッフの業務時間短縮にも結びついている。
 同病院は、病棟再編を行った24年9月から、胃瘻患者81人への液体流動食を朝1回のみ、とろみ栄養食に変更。26年3月からは患者状態に合わせて1日3回2週間投与も行っている。

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