北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)2月5日付

16年度個別改定項目、地包ケア 届け出病棟制限

 厚生労働省は、中医協総会に2016年度診療報酬改定の個別項目を提示した。14年度改定で新設された「地域包括ケア病棟入院料」は、包括範囲から手術と麻酔にかかわる費用を除外し、集中治療室等を持つ医療機関における届け出を制限。入院医療における在宅復帰をさらに推進するため、高い在宅復帰機能を有する有床診療所の評価を充実させる。

 地域包括ケア病棟入院料の届け出は、「救命救急入院料」「特定集中治療室管理料」「ハイケアユニット入院医療管理料」「脳卒中ケアユニット入院医療管理料」「小児特定集中治療室管理料」を算定、または許可病床数が500床以上の病院を対象に1病棟に制限する。


札幌市16年度予算案、在宅医療と介護連携推進

 札幌市は2016年度予算案を発表した。一般会計・保健福祉費は前年度予算比3.9%増の3,591億4,500万円、市立病院事業会計は0.6%減の271億3,700万円。人口減少、超高齢社会の到来を目前に控え、アクションプラン推進に向けた最初の本格予算と位置付け、「在宅医療の推進と介護との連携推進」をはじめ、「妊娠・出産包括支援事業」創設、「がん対策推進プラン」「歯科保健推進計画」策定などを盛り込んだ。

 「在宅医療の推進と介護との連携推進」では、高齢者等在宅医療ネットワーク推進事業に2,810万円、在宅医療・介護連携推進事業に1,520万円を計上。


北大シミュレーションC4月開設、手技やケア疑似体験

 北大は、クリニカルシミュレーションセンターを4月開設する。医学部、歯学部、薬学部の学生や初期・後期研修医、新人看護師らが基本的な手技やケアを疑似体験できるハードを整えるとともに、専任教員を配置してトレーニングプログラム構築と体系的な指導に取り組んでいく。

 センターは、北大病院に隣接する旧看護師宿舎内を改修して整備。600平方メートルのスペースに高度トレーニング室と診療研修室、ミーティング室などをそれぞれ複数設置し、トレーニング用シミュレーターを導入する。


南区・愛全、リハビリ部門を改組

 南区の愛全病院(赤塚知以理事長、島崎孝志院長・609床)は、リハビリテーション部門を2015年春から改組。それまでの「PT」「OT」「ST」3科体制から、「生活期」「回復期・在宅」の2科体制に見直し患者状態に合わせたチームアプローチを強化。入院時から退院後を見据えた目標の明確化、訪問リハビリを組み合わせた一連の在宅支援により、患者、家族の不安軽減、地域で生活する自信の向上など成果を上げている。

 同病院は一般196床、療養413床で運営。急性期治療後のリハビリ、廃用症候群予防のケア支援に力を入れており、回復期リハビリ病棟(55床)の在宅復帰率は70%を超えている。


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