北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)2月19日付

16年度改定答申、認知症対策で主治医評価

 中医協総会は、厚生労働省が提示した2016年度診療報酬改定案を了承し、18項目の付帯意見とともに塩崎恭久厚労相に答申した。入院医療は、急性期、慢性期ともに病床機能を重視した施設要件に見直し、外来医療では認知症患者に対する主治医機能の評価項目を新設した。

 一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」見直しに向けて議論を重ねてきた「7対1」の重症患者割合は、現行の15%を25%に引き上げることで決着。同入院料の届け出を16年3月31日までに行い、許可病床数が200床未満で病棟群単位の届け出を行っていない病院については、18年3月31日まで23%に緩和する経過措置を設ける。


精神科病院敷地内のGH設置、道が「当面見送り」

 長期入院精神障害者の地域移行に向けて、厚生労働省が示した「病院敷地内にグループホーム設置を認める」特例制度の実施を、道は当面見送る方針を決めた。  2014年7月に取りまとめられた「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策」では、入院医療の必要性が低い精神障害者の居住の場の選択肢を増やすため、精神科病院敷地内にGHを試行的に設置することが提案された。

 これを踏まえた特例制度(地域移行支援型ホーム)実施は、地域の実情に応じ都道府県等の判断に委ねられ、道の条例改正等も必要なため、道精神保健福祉審議会で1年にわたり協議してきた。


北大・渡辺研究G、小脳神経回路の成熟過程を解明

 北大解剖発生学分野の渡辺雅彦教授を中心とする研究グループは、野生型マウスとmGluR1ノックアウトマウスを使用し、プルキンエ細胞における登上線維と平行線維それぞれの分節化したテリトリー支配について検証。代謝型グルタミン酸受容体mGluR1がシナプス刈込みを駆動して小脳神経回路を成熟させることを明らかにした。

 同研究グループは、これまで他研究室と共同で、シナプス伝達の主役となるグルタミン酸情報伝達系によるシナプス回路の改築の分子機構の解明に取り組んできた。


平取町、国保病院移転改築へ基本設計

 日高管内平取町は、国保病院(谷信一院長・48床)の移転改築に向けて基本設計の概要をまとめた。救急医療を確保、眼科の追加で5科体制とする一方で、病床数は6床減の42床にダウンサイジングし、経営の効率化を図る。2019年4月の新病院オープンを目指す。  

 1963年に建設した現病院はRC造2階建て延べ約2,430平方メートルで、96年に大規模改修を実施した。老朽化、狭あい化に伴い、3年ほど前から国保病院改築事業検討委員会を立ち上げて議論、将来の地域包括システム構築を目指して全面改築することになった。


北大・安積准教授、乳幼児の睡眠をホームページで啓発

 北大保健科学研究院の安積陽子准教授(助産師)は、「寝る子を育てるプロジェクト」と銘打ち、乳幼児が睡眠する重要性をホームページで啓発している。規則正しい生活リズムの獲得と光環境の整備を進め、子育て支援に取り組む。

 ホームページでは、寝ることは食べることと同様に健康にとって大切な要素であり、「寝る、起きる」という生活リズムと「朝は明るく、夜は暗く」という光環境を整えれば、安眠につながると訴えている。


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