北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)5月20日付

周産期医療緊急確保対策、道が取り組み提示

 道は、「人材の確保」「関係機関の連携強化」「住民への働きかけ」を3本柱とする周産期医療緊急確保対策2016をまとめた。ICTによる情報共有をはじめ、遠隔医療システム等を活用した妊婦健診の支援、消防機関への妊産婦情報登録推進、分娩医療機関に時間を要する妊産婦への交通費等助成などに着手していく方針だ。

 医療機能や分娩時のリスク等に応じて、道は3次医療圏ごとに「総合周産期母子医療センター」を6カ所、2次医療圏で「地域周産期母子医療センター」を30カ所指定し、より身近なところで安心して出産できる体制を整備している。


道移植医療推進協、腎臓バンクと来春統合へ

 道移植医療推進協議会は2016年度理事会・総会を開き、道腎臓バンクと組織統合することを承認した。17年4月から公益財団法人「北海道移植医療推進財団」となり、多臓器を視野に入れた一体感ある事業活動を推進していく。

 組織統合に向け、ワーキンググループを設けて1年間にわたり協議してきた。


旭医大、毛細血管幹細胞実用化へ共同研究着手

 旭医大(吉田晃敏学長)は、心血管再生・先端医療開発講座の川辺淳一特任教授が発見した新規毛細血管幹細胞「Capillary Stem Cells(CapSCs)」について、企業とのオープンイノベーション研究を開始する。同細胞は組織再生の基盤細胞として注目を集めており、再生医療・細胞治療への実用化が目標だ。講座は学内外の幅広い分野との共同研究を進めており、同大における研究活性化の一翼を担っている。

 CapSCsは、川辺特任教授がアスビオファーマ(第一三共グループ)との共同研究で単離・同定した。


中村記念病院、てんかんセンター開設

 札幌市中央区の中村記念病院(中村博彦理事長・499床)は「てんかんセンター」の稼働を開始した。道内では大学病院(北大、札医大)を除き、同様なセンターは初の開設で、センター長は溝渕雅広神経内科部長が務め、学会認定専門医3人、脳神経外科医、神経内科医、放射線医に、小児神経内科医も新たに加わり、連携して総合的な診療に当たっている。


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。