北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)7月15日付

道地域医療振興財団、15年度短期支援 過去最高に

 道地域医療振興財団がまとめた2015年度事業状況によると、登録医の短期診療支援による派遣回数は前年度比18.2%増の1,136回、延べ日数は9.1%増の3,639日と過去最高になった。派遣医師数や常勤医の紹介成立が大きく増え、本年度から本格的に開始したスポット診療医紹介事業も順調に推移している。

 医師の休暇等による一時不在となる場合の代診や宿日直などの短期診療支援は51医療機関(前年度比3医療機関増)に実施し、175回・304日増えた。特に派遣医師数は18人増の79人と、大きく増えたのが目立つ。


日赤道支部15年度病院決算、4年連続マイナスに

 日赤道支部がまとめた2015年度医療施設特別会計決算によると、10病院合計の収益的収支は41億9,200万円の赤字となった。医療ニーズに合わせた医療提供体制、地域包括ケアシステムの構築、連携推進、病床構成の見直しなどに取り組み、医業収益は前年度比2.7%、医業外収益が11.9%それぞれ増加したものの、患者数の減少、北見病院の取り壊しや新病院完成に伴う減価償却費の増加なども影響して、4年連続のマイナス決算になった。  


輸血シンポで田所氏、「安定的な供給体制築く」

 第28回道輸血シンポジウム(主催・日赤道ブロック血液センター)が札幌市で開かれ、日赤血液事業本部の田所憲治本部長が血液事業の将来展望をテーマに特別講演。献血による血液確保に努めるとともに、より安全な血液製剤を安定的に供給する体制整備の必要性を訴えた。

 札幌市出身で医師の田所氏は輸血血液のニーズ動向について、高齢者人口の増加で増える側面がある一方、内視鏡手術やがんの分子標的医薬品など治療技術の進歩に加え、急性期病床削減や適正輸血推進で「やや減少するかも知れない」と推察した。


愛心メモリアル、南館が19日オープン

 東区の愛心メモリアル病院(高橋順一郎理事長、石井浩二院長・71床)が、工事を進めてきた南館が完成、ハイブリッド手術室などを新規整備した新施設での外来診療などを19日からスタートする。これに併せて、病院開院30周年の式典を催し、盛大に祝った。

 新館の隣接地に南館を建設して、建物を一体化。本館から外来機能を移し、1階フロアーに木目調の明るい受付窓口ロビーや診察室(7室)、処置室、問診室、生理・検体の検査部門、地域連携室、カフェルームなどを集約する。


北大・藤田助教、スーダンで研修支援

 北大保健科学研究院創成看護学分野の藤田和佳子助教(助産師)は、北アフリカのスーダン共和国で「村落助産師」に研修支援を実施。医療水準が低く研修制度も未整備な中、「基本技術の習得が急務」と痛感したという。

 人口3,800万人のスーダンは、WHO調べ(2013年)によると、乳児死亡率57(出生千件対)、妊産婦死亡率216(出生10万対)と高い。自宅分娩を選択する妊産婦が8割という状況にあって、助産師数が圧倒的に不足している。


●「在宅医療」整備へ 厚労省会議が議論開始

●身体拘束ゼロ、66%未達成 全日病 病院・介護施設調査

●深刻な子どもの貧困 道思春期研究会

●核内構造体 形成機序を解明 北大RNA生体機能グループ

●札幌CBT&EAPセンター 新プランでストレスチェックサポート

●サ高住整備へ改修工事 院内併設は道内初 奈井江町国保


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