北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)7月22日付

地域医療構想、道が記載内容案提示

 道総医協地域医療専門委員会(委員長・小熊豊道医副会長)が札幌市で開かれた。地域医療構想の策定に向けて、道は調整会議を終了した札幌圏を除く20医療圏の方針概要、策定への記載内容の骨子を説明。今後、協議結果を踏まえて構想素案を作成し、地域説明会を9月上旬頃までに道内5〜6カ所開催するほか、医療審議会、同委員会での協議を経て、道議会報告、パブリックコメント、構想策定の諮問、答申というジュールを示した。


地域包括ケア方向性、武田氏が道病院学会で基調講演

 北海道病院協会(徳田禎久理事長)の主催する「北海道病院学会」が16日に札幌市で開かれた。「地域包括ケアの推進と医療政策の方向─地域医療と病院のあり方」をテーマに基調講演した武田俊彦厚生労働省医薬・生活衛生局長は、病院・施設または在宅という二元論から循環型システムへの移行が進む中、病院に求められるのは「在宅を意識した入院医療」と展望し、地域の2次救急、特に高齢者救急受け入れに目を向ける必要があるとした。


札医大の15年度常勤医派遣、件数・応諾率が過去最高

 札医大(塚本泰司学長)は、道内医療機関に対する2015年度医師派遣実績をまとめた。各教室に対する派遣要請の窓口を同大地域医療支援センターに一本化した04年以降、常勤医の派遣件数と応諾率は、ともに過去最高となった。

 常勤と非常勤を合わせた医療機関からの継続派遣要請1,771件に対し、1件を除く1,770件に対応。新規派遣要請については412件の86%に当たる356件に応じた。派遣した計2,126件の中で公的医療機関が61%の1,295件を占めている。


柏葉脳神経外科、HAL・MURO-OTで脳卒中患者の歩行改善

 札幌市豊平区の柏葉脳神経外科病院(金子貞男理事長・144床)は、脳卒中患者の歩行改善や補助につなげるロボットスーツHALを導入、症例数が54例、麻痺で指が伸ばしづらくなった患者に電気刺激で補助するMUROソリューション実施が47例(5月末)となった。さらにHAL上位機種の自立支援モデルを新たに装備するなど、残存機能を生かし、脳神経への運動学習を促す新しいリハビリの効果を実証しながら、患者の社会復帰を支援している。

 同病院は専門医とリハビリスタッフがチームで対応しており、HALは2012年11月に福祉用の両脚型タイプ、15年4月からは単脚型タイプをそれぞれ導入している。


カレスサッポロ、前向き投資で増収減益に

 社会医療法人カレスサッポロ(大城辰美理事長)は、全職員と主要取引先を対象に2015年度決算報告会を札幌市で開催した。総収益は過去最高となったが増収減益となるなど、経営状況を詳しく説明。2017年4月に道医療大と設立を計画している、地域医療連携推進法人を紹介した。

 中央区の時計台記念病院と時計台記念クリニック、東区の北光記念病院、北光記念クリニックなどグループ全体の医業利益は前年度比8億3,200万円増の97億5,200万円だったが、費用も増加したため医業収益は7,200万円減の7億2千万円となった。


●16年度研修医採用数 全国・本道ともに過去最高

●特定健診実施率48.6% 14年度 保健指導は17.8%に

●精神病床の機能分化 入院期間で3区分 厚労省分科会

●財務強化へ協力協定 北大と日本政策投資銀

●ケア・カフェ形式で拡大研究会 道央地区在宅緩和ケアネットワーク研究会


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