北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)9月30日付

1位希望者、過去最高326人─医師マッチング中間公表

 医師臨床研修マッチング協議会は、2016年度マッチングの中間公表時点における希望順位表登録者数(1位希望参加者数)をまとめた。本道は、前年度の中間公表時に比べて3医育大病院計が2人増の95人、臨床研修病院57病院(前年度58病院)計が4人増の231人で、合計は326人となり、過去最高だった04年度と15年度(320人)を6人上回った。

 病院別で1位希望者を確保できたのは、前年度より2病院多い49病院、このうち募集定員を超えたのは3病院多い12病院、定員ちょうどは前年度と同じ5病院。


難病対策委が報告書案、拠点・協力病院整備を

 厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会が開かれ、厚生労働省から示された難病の医療提供体制のあり方報告書案をおおむね了承した。早期に正しい診断ができるよう、都道府県ごとに「難病診療連携拠点病院」をはじめ、「難病診療分野別拠点病院」「難病医療協力病院」を整備するとともに、地域の実情に応じた柔軟な医療提供体制や診療ネットワークの構築、分かりやすい情報提供などを方向付けている。


PD増加へ教育充実を、伊丹会長が医学会で講演

 第22回日本腹膜透析医学会学術集会・総会(大会長=伊丹儀友・伊丹腎クリニック理事長)が24、25の両日、札幌市で開かれた。会長講演は「より多くの腎不全患者にPD治療の恩恵を届けるために」と題し、伊丹氏が医療者の教育や経験の充実などを訴えた。

 伊丹氏はまず透析治療の目標を、@尿毒症症状の消失A寿命を健常人と同等にB透析導入前と同等の生活CQОLを最大にD不便さを最小限に─とした上で、健康関連QОL尺度に関するデータを引きながら「生活を透析に合わせることができるPDは、透析に生活を合わせるHDより良い」と利点を強調した。


製鉄記念室蘭、デスカンファレンスでケア支援が多様化

 室蘭市の製鉄記念室蘭病院(松木高雪理事長、前田征洋院長・347床)は、デスカンファレンスを開始して、2年近くが経過。退院支援・調整を意識した関わり、疼痛コントロール介入が増え、患者や家族に寄り添うケア支援も多様化するなど、多職種連携による医療の質向上につながっている。

 がんや消化器、血液疾患患者などが入院している7病棟は、看取りが多いことから、よりよいターミナルケアにつなげたいと、2014年11月からデスカンファレンスをスタートした。


道の医療介護連携専門部会、情報共有あり方議論

 「医療と介護の連携の推進に向けた意見交換会専門部会」(部会長・藤原秀俊道医副会長)の第2回会議が開かれ、▼医療介護連携推進事業の実施状況▼情報共有の取り組み▼在宅医療の実施―の3点について現状の報告と議論が行われた。委員からは情報共有のあり方について、ICTや地域間連携の重要性を指摘する意見が相次いだ。

 道内全保険者(市町村)は、在宅医療・介護連携推進事業(地域支援事業)の2018年度開始を目指している。道の調査では「医療・介護関係者の情報共有の支援」など8事業のうち、18年度までに1つでも実施予定の保険者は、2割弱となっている。


●地域医療構想WGで基準病床数等の整理案

●フィンランドと終末期医療を語る遠隔シンポ

●日本サイコオンコロジー学会、院内自殺予防

●旧北広島病院跡地に複合ビル、診療所併設

●人勧調査、札幌市の民間医師月給は146万円


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