北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成29年(2017年)5月12日付

18年度道内臨床研修病院、1年次基本給 再び上昇

 道地域医師連携支援センター(道保健福祉部地域医療推進局地域医療課)資料に基づく本紙集計によると、道内臨床研修病院56施設(3医育大含む)における2018年度の1年次基本給与月額平均は、前年度比5,000円増の44万4,200円となった。前年度は05年度(38万円)以来続いてきた上昇傾向から初のダウンとなったが、再び上昇に転じた。
 多くの病院が基本給を据え置く一方、引き上げは4施設、引き下げが2施設。引き上げ幅の平均約6万円に対し、引き下げ幅は350円で、平均月額をアップさせた。

 


アレルギー検討会が初会合、各都道府県に拠点病院

 厚生労働省は「アレルギー疾患医療提供体制の在り方に関する検討会」の初会合を開催。アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針に基づいて、今後の医療提供体制整備に向けてのイメージや方向性を示した。
 議論のたたき台では、国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)と国立相模原病院(神奈川県相模原市)を中心拠点病院に位置付け、都道府県ごとに1〜2カ所整備する県拠点病院(群)の臨床、情報提供、研修、研究における役割を提示。

 


札医大フロンティア研・石井G、肝前駆細胞を同定

 医大フロンティア医学研究所組織再生学部門(三高俊広教授)の石井雅之研究生らのグループは、健常ラット成体肝臓に存在している小型肝細胞の前駆細胞を同定し、継代培養可能な長期間培養法の開発に成功した。今後は、ヒトの小型肝細胞でも同様の実証を進めていく。

 致死的な肝疾患患者に対する治療法として、肝臓移植が行われているが、ドナー不足が問題となっている。代替治療法として、肝細胞移植があるが、成熟肝細胞を生体外で増やすことは困難で、ES/iPS細胞や多能性幹細胞などから肝細胞様細胞を誘導できるが、腫瘍化の懸念や肝細胞機能が十分発達していないケースがあるなど課題が少なくない。

 


中村記念、MVD・内視鏡手術を強化

 札幌市中央区の中村記念病院(中村博彦理事長・499床)は、MVD(微小血管減圧術)センターと神経内視鏡・下垂体センターを開設した。多様化、レベルアップする脳神経疾患の内視鏡手術等に対応し、退院後の患者フォローアップ、地域連携をより促進していく。

 同病院では顔面けいれんや三叉神経痛などで、日常生活に支障を来している患者に、顕微鏡下手術によるMVDを1981年から開始。症例数は年々増加し、2016年は道内医療機関でトップクラスの年間70症例に上る。

 

 


医師事務研究会、5段階のキャリアパス策定

 日本医師事務作業補助研究会は、医師事務作業補助者(医師事務)のキャリアパスモデルを策定した。新人から管理職まで、5段階のレベルを設定し、求められるスキルと必要な教育内容を会員限定で公開している。

 医師事務は、2008年度診療報酬改定で「医師事務作業補助体制加算」が新設されたのに伴い誕生。勤務医に代わって書類作成業務等を担い、診療に専念できる体制を築く職種として病院を中心に採用が急増している。

 




●療養2経過措置延長を 3割弱が減算救済措置─中医協総会
●事故調センター、中心静脈穿刺合併症を分析 再発防止へ初の提言
●質の高い倫理審査委員会 旭医大を道内初認定─厚労省
●博愛会、女性が働きやすい環境整備 3年間で退職者半減
●冬季アジア札幌大会活動実績を報告、PTが選手サポート


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