北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

平成29年(2017年)7月21日付

道内介護療養2921床に─6月末 47病院平均59床

 道と道厚生局の資料に基づく6月末現在の本紙集計で、2017年度末に設置期限を迎える道内の介護療養病床数は2,921床、改正介護保険法成立で同病床の正式廃止が決まった5月末から1カ月間で200床近く減り、03年4月のピーク時(1万2,360床)の4分の1を下回った。施設別内訳は病院が47施設2,778床(平均59床)、診療所は12施設143床(同12床)となっている。

 同病床は00年の介護保険法施行時に療養型病床群の一部について、長期療養が必要な要介護者に対し医学的管理や介護などを行う介護療養型医療施設と位置付け、翌年の医療法改正で介護療養病床として創設された。


訪日外国人診療費未払い対策、母国の家族に連絡を

 訪日外国人患者の診療費未払い事案等の対策講演会(共催・道厚生局、道運輸局)が札幌市で開かれ、多くの外国人患者に対応している国立国際医療研究センター国際診療部の堀成美専門職が講演。本人は診療費を支払えなくても、母国の家族が対応できるケースがあり、迅速に連絡する必要性を訴えた。

 訪日外国人患者の受け入れに当たり「コミュニケーションが取れないと、安心安全な医療を提供ができず、未収金も発生しやすい」と指摘。外国語が話せる医師や事務職員に任せきりでは、業務負担が大きくなって離職につながるため、組織として医療通訳の体制を整えるべきと説いた。

 


北大元教授・小布施氏ら、乳がん等抑制遺伝子助ける分子発見

 今年3月まで北大先端生命科学研究院教授を務め、現在は阪大理学研究科の小布施力史教授と磯部真也特任研究員らのグループは、遺伝性乳がんや卵巣がんを抑制する遺伝子BRCA1の働きを助けるタンパク質SCAIを新たに発見したと発表した。BRCA1変異が引き起こす乳がん等の発生メカニズム解明が進み、発症前診断や治療法開発の進展が期待されるという。研究成果は北大時代に論文にまとめられ、米国の国際雑誌「Cell Reports」オンライン版で12日公開された。

 


赤平・平岸病院、200床移設し新病棟整備

 赤平市の平岸病院(谷博理事長、郡正博院長・366床)は、療養環境の改善、地域医療の充実を図るため、新病棟の整備を計画している。200床を新病棟に移設、現病院はリニューアルし、病室は4床室を基本に個室割合を増やす考えだ。

 1971年に開設した現病院は、狭あい化、耐震基準等への対応が必要なことから、東側隣接地の旧平岸小グランド跡地に新病棟を建設する。  

 


看護研究学会道地方学術集会、高度実践看護師の役割強調

 第27回日本看護研究学会道地方学術集会(会長・三国久美道医療大看護福祉学部教授)が札幌市で開かれた。「超高齢化社会における看護実践の高度専門化を考える」をテーマとしたシンポジウムでは、高度実践看護師の現場での役割などが講演された。

 塚本容子道医療大看護福祉学部教授は、超高齢化社会における「Frailty(フレイル)」と高度実践看護師の役割を解説した。

 




●道総医協専門医─がん拠点病院等の整備素案
●日本在宅ケア学会 実践の質向上を議論
●国立大病院長会議が新たな行動計画公表 
●手稲いなづみ 透析30床体制に拡充 
●WOCケア支援充実へ 小野寺氏が個人事業所


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。