北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成29年(2017年)12月8日付 

札医大研究チーム、大腸がん幹細胞の機構解明

 札医大病理学第1講座(鳥越俊彦教授)と消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座(竹政伊知朗教授)の共同研究グループは1日、大腸がん組織から「がん幹細胞」を分離培養することに成功し、大腸がん幹細胞の機能維持に重要な糖転移酵素を世界で初めて発見したと発表した。

 現在、世界中でがん幹細胞に関する研究が行われ、CD44分子が高発現していることは知られているが、それが幹細胞のどのような性質と関連しているのかは解明されていなかった。

 


西胆振NWスワンネット、1月30日運用開始

 室蘭市医師会(稲川昭会長)は、西胆振圏の医療機関や介護施設をネットワークでつなぎ診療情報や生活情報等の共有を図る、地域医療介護情報ネットワーク「スワンネット」の運用を1月30日から開始する。本道で唯一選ばれた総務省の「クラウド型EHR(医療情報連携基盤)高度化事業」を活用した取り組みで、同月17日には室蘭市市民会館で記念講演会などを開催する。

 


熊本氏、若い世代のクラミジア流行警告─性感染症学会

 日本性感染症学会第30回学術大会(会長・高橋聡札医大感染制御・臨床検査医学講座教授)が、札幌市で開かれた。特別講演には、同学会初代理事長で、第1回学術大会の会長も務めた熊本悦明札医大名誉教授が登壇。「無症候性・性感染症の隠れた大流行に注目してほしい」と題し、クラミジア流行の現状を報告し、医療者、国民の双方への啓発の必要性を訴えた。

 熊本名誉教授は、性感染症患者報告数の推移を提示。2002年以降、国内の性感染症患者数は減少傾向にあったが、09年からはほぼ横ばいで、有症感染は減っているものの、無症候性感染は増えているとした。

 


札医大、竹政教授がメンターに─ダビンチ大腸がん手術で認定

 札医大の竹政伊知朗消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座教授は、ダビンチを用いた大腸内視鏡手術のグローバルメンターに認定された。同大付属病院は2016年から全国4番目となるダビンチの大腸がん手術症例見学施設として、数多くの来訪者を受け入れている。その実績を生かして、安全で効果的なロボット支援手術の確立に向けた基礎固めを進めていく。   竹政教授は、阪大講師から15年11月1日付で教授に就任。大腸がんの診断・治療が専門で、これまでに3,000例以上の手術実績がある。 

 


道立病院の17年度上半期評価、北見除き収益減少

 道立病院の新事業改革プランを点検する事業推進委員会が札幌市で開かれ、2017年度上半期の6病院の評価を公表した。医業収益の推計値は前年同期比6.0%減の36億4,400万円で、1日平均患者数は入院が13.4%減、外来が6.1%減。

 地方公営企業法の全部適用への移行に伴う新たな人材確保対策をはじめ、北見病院の北見赤十字病院との連携強化、江差病院の地域包括ケア病床稼働など一定の取り組みはできたものの、病院全体では目標を達成できなかったことから、病床利用率向上の対策強化、患者確保、ホームページを活用した情報発信などを求めた。
 


●地域包括診療料等 在宅提供実績を別途評価
●産学連携人材育成シンポ─予防医療の試み紹介
●心停止腎移植が0件に─道内16年現況
●膵がん早期診断プロジェクト─帯広市医師会
●北海道循環器がWLBステップ3に認証


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