北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)2月23日付 

道18年度予算案、総合診療医確保を推進

 道は、一般会計2兆7,497億8,700万円に上る2018年度予算案を発表した。保健福祉関係は前年度比9.6%減の3,967億2,800万円。専攻医等のキャリア形成促進へ指導医派遣や研修体制に1,470万円、総合診療医等の確保推進に向けた指導医養成に1,530万円、病床機能分化・連携推進基盤整備に19億7,910万円を盛り込んだ。
 予算案では併せて、遠隔テレビカンファレンスシステムやICT等による在宅患者等を支援する遠隔医療促進に2,060万円、へき地の医療拠点や診療所の整備・運営等に1億7,820万円などを計上。

 


道内17年、新規診療所増え64件

 道内で2017年1〜12月に新規開業した診療所(新規保険指定から移転等を除く)は、前年より2件多い64件だったことが本紙のまとめで分かった。3次医療圏別では2年続けて全圏域で開業があったが、道央圏が8割(51件)、札幌市が3分の2(43件)と依然多数を占め、一極集中が続いている状況だ。
 06年に第5次医療法改正の影響で100件を上回った後は減少傾向が続き、10〜13年は4年続けて減少、14年に増加に転じたものの、15年に過去最少の55件を記録。16、17年は2年続けて増加したものの、10〜14年と同様の水準だ。

 


北大薬学前仲教授ら、新規抗体薬を企業と開発

 北大薬学研究院・創薬科学研究教育センターの前仲勝実教授と黒木喜美子助教は、ナチュラルキラー(NK)細胞の活性化を制御する抗KIR2DS1抗体の作製に成功し、新規免疫チェックポイント抗体医薬品の開発を目指した共同研究をアイバイオズ(東京)と開始した。
 免疫細胞の一種であるNK細胞は、がん、感染症、自己免疫疾患等の制御に重要な役割を果たしている。細胞表面には、活性型と抑制型のペア型受容体「KIR(Killer cell immunoglobulin-like receptor)」ファミリーが存在。

 


手稲渓仁会、厨房改修で生産性向上

 手稲区の手稲渓仁会病院(田中繁道理事長、成田吉明院長・670床)は、厨房の改修で新たな調理機器を導入。給食提供業務を大幅に見直した結果、生産性が向上するとともに、給食に携わるスタッフの姿勢にも大きなプラス効果が現れている。
 同病院は550床から670床に増床するのに合わせて、厨房機能の拡充を図るために大規模な改修を行った。増床によって食数が増えるものの、厨房面積をさほど変えられない中で、効率的な運用が求められた。

 


稲生会訪問看護ST、医療的ケア児に訪問診療

 医療法人稲生会(土畠智幸理事長)が運営する訪問看護ステーション「くまさんの手」は、医療的ケア児の訪問診療を専門に、幼少期から成人期のライフステージに応じた支援を展開している。
 訪問エリアは札幌市や江別市、小樽市、石狩市をカバーし、利用者は80人を超える。低酸素性虚血性脳症、神経筋疾患、先天性心疾患など、出生時や新生児期、周産期以降の原因による障害で高度な医療を必要とする患者が対象で、超重症児、重症児が3分の2を占めている。

 



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