北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)3月2日付 

道が病院・有床診調査、6割が「在宅医療」充実課題に

 道が病院・有床診療所を対象に実施した「地域医療構想の推進に関する調査」で、「在宅医療」の確保・充実を課題に挙げた医療機関が6割近くを占め、約3分の1が自院の担う役割と認識していることが分かった。一方、医療機関における自主的な取り組みとして、病床転換の予定が13施設(計384床)、検討中が74施設あった。
 「地域医療構想推進シート」の基礎資料作成、関係医療機関への構想周知等を目的に、17年10〜12月に調査し、611施設(401病院、210診療所)の回答を集計した(複数回答あり)。

 


道介護保険計画案、療養からの転換3,000人弱

 道は、第7期(2018〜20年度)高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画案をまとめた。3カ年のサービス見込み量は、療養病床等の入院患者について、老健や介護医療院等への転換を364.5人、その他の介護施設への転換を2,393.4人と試算し、合わせて2,757.9人分が必要とした。同計画は、道議会への報告を経て3月中に策定する。
 基本的目標は「質の高いサービス提供体制の確保」「地域特性に応じた地域包括ケアシステムの推進」「高齢者の生活基盤の充実と活躍支援」「介護保険の安定的な運営」の4つが柱。計画策定にあたり、▼地域包括ケア見える化システム▼医療計画との整合性▼介護離職ゼロに伴うサービス見込み量―を新たな要素として追加した。

 


ストーマ・排泄リハビリ学会、ISR後の排便障害議論

 第35回日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会(会長・佐々木一晃小樽掖済会病院名誉院長)が札幌市で開かれた。シンポジウムでは「下部直腸がんに対する究極の肛門温存術の排便機能」をテーマに、括約筋間切除術(ISR)後の排便障害への対処法や、チームでの多面的な支援を呼びかけた。
 東邦大医療センター大森病院(東京都)消化器センター外科の船橋公彦教授は、「ISR後の排便障害〜全国アンケート調査からみた現状と課題」を講演した。

 


花川病院、リハビリ支援ロボット導入

 石狩市の花川病院(竹川節男理事長、憲克彦院長・180床)は、道内で初めてリハビリテーション支援ロボット「ウェルウォーク」を導入した。片麻痺患者の歩行訓練時に、膝の伸展・屈伸だけでなく、体重移動などさまざまな機能で歩行をサポートし、回復速度を向上させ、リハビリ期間の短縮につなげている。
 同装置は、2007年末から藤田保健衛生大と共同開発が進められ、14年から全国の23医療機関で臨床的研究に活用。17年には医療機器の承認を受けた。

 


医法協セミナー、DPCは実質マイナス

 医法協道支部(星野豊支部長)は、2017年度第2回医療経営セミナーを札幌市で開催。長英一郎東日本税理士法人所長が「18年度医療・介護同時改定と改定に向けた病院・介護施設の先進事例」をテーマに、病院運営のポイントを解説した。
 今回の診療報酬改定について、薬価等のマイナス1.74%に注目。「本体プラス0.55%の印象が強い」ものの、DPC病院は診断群分類点数で薬価のマイナスが反映され、「実質、マイナス1.19%くらいとみる必要がある」とした。
 

 



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