北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)4月20日付 

医師需給推計、週60時間労働で28年に均衡─厚労省

 厚生労働省は、医師の労働時間上限を週60時間に制限して業務削減等を行った場合、2020年度医学部入学者が臨床研修を修了する28年ごろ、医師需給が均衡するとの推計結果をまとめた。医療従事者の需給に関する検討会・医師需給分科会は、20・21年度は暫定的に現状の医学部入学定員を維持し、以降は現状を超えない範囲で医師養成数の抑制を検討していく方針を固めた。

 


財政審分科会、地域別診療報酬の活用を

 財務省は財政制度等審議会・財政制度分科会を開き、今後の医療・介護制度改革に向けて、「共助の対象は何か」「公定価格と提供体制」「給付と負担のバランス」の3つの視点を示した。医療費適正化に向けては地域別診療報酬の具体的活用をはじめ、診療科や地域ごとの偏在是正へ配置の実効的なコントロール、急性期入院医療ではKPIによる評価や厳格の更なる化推進を挙げた。
 今後の課題に、▼後期高齢者の増加▼「支え手」の大幅な減少▼急速な医療技術の高度化・高額化─を提示。

 


道医と北獣が連携シンポ、ダニ媒介性脳炎の課題共有

 道医(長瀬清会長)と道獣医師会(高橋徹会長)は15日、昨年に続く2回目の連携シンポジウムを道医会館で開いた。ダニ媒介性脳炎(TBE)をテーマに、北大獣医学研究院の好井健太朗准教授、市立札幌病院神経内科の田島康敬部長、北祐会神経内科病院の中村雅一免疫性神経疾患部門部長の3人が講演。会場に集まった医療・獣医療の関係者らが、本道が流行地である現状の周知・啓発、診断体制や予防対策等の課題を共有した。
 TBEはダニによる吸血後1〜2週間の潜伏期間を経て風邪様症状を引き起こし、重症化すると脳炎症状を呈する。致死率が高く、回復しても4〜6割に知覚障害や運動障害が残る。

 


北海道循環器、ME機器の時刻管理規定策定

 札幌市中央区の北海道循環器病院(津久井宏行理事長、堀田大介院長・95床)は、ME機器の時刻のずれを検証。その結果を生かし、リスクマネジメントの観点から、時刻合わせを月1回以上、ずれの許容範囲を120秒以内と定めて管理している。
 同病院では、ME機器の時刻検査を原則3カ月に1回行ってきたが、ずれの許容範囲については基準を設けていなかった。
 医師からの指摘もあり時刻管理について調査したところ、法定ガイドラインはなく、各施設が独自の基準を設定していた。

 


札医大病院、SRS保険適用施設に

 札医大病院(土橋和文院長・938床)は、GID(性同一性障害)学会が定める性別適合手術(SRS)の保険適用施設に認定された。
 厚生労働省は2018年度から新たに、性同一性障害に対するSRSの保険収載を決定。それに伴い、同学会は実施施設の認定基準として、▼同学会認定医を1人以上配置▼SRSか乳房切除術を20例以上実施─を条件に定めた。
 全国の認定施設は、同病院と岡山大病院、山梨大病院、光生病院(岡山県)の計4施設で、名古屋大病院が現在申請中。岡山大病院は4月に入り、全国で初の保険適用となる乳房切除術を実施している。

 




●日医働き方検討委答申 時間外規制に医師特例を
●後期高齢者の医療費総額、16年度は1.6%増加
●医学生学力調査 1年生の留学・退学が増
●士別市で開業医誘致3例目、整形外科診療所 19年開院へ


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