北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)5月25日付 

中央区・札幌西円山、介護医療院を7月開設へ

 札幌市中央区の札幌西円山病院(田中繁道理事長・浦信行院長・603床)は、7月から介護医療院を開設する計画だ。これまで容易に引受先が見つからなかった要介護度と医療ニーズの高い人を受け入れ、介護療養病床の運用で培ってきた経験と技術を生かし、生活を支えるためのケアを提供していく。
 4月に創設された介護医療院は、長期的な医療・介護ニーズを併せ持つ高齢者が対象で、日常的な医学管理やターミナルケア等の医療機能と生活施設としての機能を兼ね備えた施設。2017年度末に設置期限を迎えた介護療養病床の新しい受け皿として期待されている。

 


道慢性期医療協シンポ、同時改定への対応討論

 道慢性期医療協会(中川翼会長)は、「慢性期医療機関のこれから─診療・介護報酬同時改定を振り返る」をテーマにシンポジウム、講演会を開催。回復期・慢性期機能の病棟類型を運営する病院スタッフや厚生労働省の迫井正深医療課長を招いて、介護医療院への期待や、リハビリのアウトカム実績指数への対応、訪問部門の拡充、退院支援の強化、診療所の後方支援など、地域ニーズを踏まえた病院の取り組むべき課題、将来の方向性などを討論した。
 新札幌パウロ病院(厚別区)の種村洋一地域医療部長は、介護医療院の施設基準や介護報酬が現行の介護療養型医療施設をほぼ継承、「移行定着支援加算」が設定されたため、「積極的に検討できるインセンティブになる」と歓迎。

 


北大病院消化器外科U、胃がんロボット支援手術の保険診療スタート

 北大病院(宝金清博院長・944床)の消化器外科2(科長・平野聡消化器外科学教室2教授)は、2018年度診療報酬改定で保険収載された胃がんに対するダ・ヴィンチ(手術支援ロボット)を用いた腹腔鏡下手術の施設認定を道内で初めて取得し、保険診療を開始した。従来の腹腔鏡下手術よりも確実で安全なリンパ節郭清や消化管再建等を実施でき、術後合併症も減らせる。これまで大学による校費負担で19例実施してきたが、保険診療としては16日現在、既に2例を実施した。
 今次改定では、ロボット支援手術の保険収載がこれまでの腎がんと前立腺がんに加え、胃がん、肺がん、食道がん、直腸がん、膀胱がん、子宮がんなどの計12術式に大幅拡大された。

 


苫小牧市・植苗、移転改築を計画─精神科急性期強化へ

 苫小牧市の社会医療法人こぶし(片岡昌哉理事長)は、植苗病院(230床)を東部の市街地へ移転改築する計画だ。新病院は精神科の急性期医療に力を入れるとともに在宅対応も強化した診療体制を目指しており、3〜5年後に着工する予定となっている。
 同病院は1986年に開設。現在、精神科急性期治療病棟60床、特殊疾患病棟60床、精神科療養病棟110床を運営している。

 


脳神経看護研道地方会、「日々の疑問」解決へ─福良氏が記念講演

 日本脳神経看護研究会道地方会は2018年度研究発表会を開いた。福良薫道科学大教授が「看護研究のすすめ〜日頃の疑問を看護計画書に書いてみよう」と題し記念講演。日常の業務で抱く疑問をテーマに、リサーチクエスチョンを明確化して研究計画を立てる重要性を訴えた。
 福良氏は、「患者の安全、安楽を守り、自立、自律を促すことを前提に、結果を見出す」のが看護研究と解説。興味、関心のあるものや、日々の業務で感じる疑問などからテーマを決め、先行研究を見つけるため文献検索を行うという。

 




●地域医療に対する勤務医調査、「交代医師いれば従事」
●虚偽表示等を是正へ─医療広告GL6月施行
●20年度以降定員で「暫定方針提示」を要望─医学部長会議
●JCHO登別、新病院10月着工へ
●日看協調査、16年度離職率が正規雇用の11%に


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。