北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)6月8日付 

道内研修医アンケート、「後期は大学病院」が増加

 道は、道内の臨床研修病院で卒後臨床研修中の医師を対象とした、研修環境等に関するアンケート調査結果の概要をまとめた。初期研修修了後の後期研修の場、または勤務先として希望する主たる病院の種別は「大学病院」が58%を占め、前回15年調査から3.6ポイント上昇した。「大学病院以外の病院(臨床研修病院を含む)」は1.2ポイント減の37.4%となった。
 アンケートは17年11月に実施。回答者は369人(うち男性260人)、研修年は1年目191人、2年目178人と概ね半々。出身地(出生地または実家)は本道が257人で7割近く、また研修先は臨床研修病院が297人で8割を占めている。

 


日病の中小病院委、道内4施設が実践報告

 第18回日病「中小病院委員会 情報交換会」が帯広市で開かれた。シンポジウムで、「地域の中小病院における総合医育成」をテーマに、道内の地域医療を担う医師らが、総合診療の体制や総合医育成の実践を報告した。
 川村雄剛清水赤十字病院消化器内科副部長は、医療機関への交通手段が限られる患者が多い地域の特性を踏まえ、「総合的に患者を診ることと、専門診療を組み合わせて地域完結型の医療を目指している」と説明。地域医療を維持するため、次世代の人材育成と専門医の地域への引き込みを行う必要があるとした。

 


北大循内・福島助教、先天性心疾患 病的心肥大形成の機序解明

 北大循環病態内科学教室の福島新助教は、カナダ・アルバータ大との国際共同研究で、先天性心疾患における病的心肥大形成の分子メカニズムを解明し、心筋エネルギー代謝酵素の重要な翻訳後修飾であるアセチル化の減弱が中心的な役割を果たすと発表した。今後、心筋エネルギー代謝酵素のアセチル化促進や脱アセチル化抑制を標的として、先天性心疾患に対する新たな治療法開発が期待できるという。
 出生児の約1%を占める先天性心疾患は、診断精度と外科技術(心内修復術等)の進歩によって救命率が向上し、9割以上が成人に達する。

 


室蘭市地域医療検討会、3病院の再編等実現を─診療機能の維持・強化へ提言

 室蘭市地域医療のあり方検討会(会長・石井吉春北大大学院特任教授)は、西胆振圏で急性期医療等の中核を担う市立室蘭総合、製鉄記念室蘭、日鋼記念の3総合病院の展望や連携について協議。将来世代に安心・安全な医療を提供するには、診療機能の再編等を実現する必要があるとの提言をまとめ、青山剛市長に手渡した。
 市は、提言に沿って、本年度の早い時期に当該3病院と関係者で新たな会議を立ち上げ、地域医療構想の動向も考慮しながら、具体的な検討を進めていく方針だ。

 


王子総合、薬剤管理指導料算定件数4割増─服薬指導体制を効率化

 苫小牧市の王子総合病院(大岩均理事長・440床)薬剤科は、QCサークル活動を通じて服薬指導体制の効率化等を推進。薬剤管理指導料の算定件数が約4割増え、スタッフの意欲向上に結び付くなど、大きな成果を上げている。
 薬剤管理指導料の算定件数は、13年度に月平均859件あったが、14年度は787件、16年度には699件まで減少。これに歯止めをかけるため、月の目標を880件、16年比25.9%増に定め、業務内容を検証した。

 




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