北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)6月29日付 

日医代議員会、横倉体制4期目に

 日医は23日、東京の日医会館で開いた第142回定例代議員会で、任期満了に伴う役員改選の投開票を行い、現職の横倉義武会長(福岡)が投票総数367票の89%にあたる支持を集め、4選を果たした。副会長も本道の中川俊男氏をはじめ、今村聡氏(東京)、松原謙二氏(大阪)の現職3人が再選。選挙後の記者会見で横倉氏は「会員一人一人の声を丁寧にくみ上げ、国民皆保険とかかりつけ医を中心とする医療提供体制が一体となったわが国の保健医療システムをより高次なものに高めていきたい」と述べた。
 2年前の前回に続いて一騎打ちとなった会長選は、横倉氏が328票を獲得し、19票にとどまった塩見俊次氏(奈良)を破った。  

 


高山氏、地域包括ケア推進で講演─道国保地域医療学会

 第23回道国保地域医療学会が開かれ、沖縄県立中部病院の高山義浩感染症内科・地域ケア科医長が「病院に求められる地域包括ケアシステムとの連携」をテーマに特別講演した。離島で働く医師(島医者)を育て、断らない救急医療体制が実現し、開業医の高齢化等が進む中で、急性期病院自らが在宅医療に携わる意義や退院整備が重要と指摘。「地域に踏み出さなければ連携の実効性は高まらない。診療報酬の心理的支配から解かれないと地域包括ケアシステムとの連携はできない」と訴えた。

 


病理学会シンポ、瀬谷氏が新規アジュバント紹介

 第107回日本病理学会総会「病理学の未来を考える〜伝統と革新の融合」(会長・笠原正典北大分子病理学教室教授)が21〜23日の3日間、札幌市で開かれた。特別企画シンポジウム「がんと免疫2018」では、がん免疫療法に関して専門家5人が講演。北大ワクチン免疫学分野の瀬谷司特任教授は、実用化に取り組む非炎症性抗がんワクチンアジュバント「ARNAX」を紹介した。

 


国立八雲の診療機能、北海道医療Cと函館に移転

 国立病院機構は、筋ジストロフィーや重度心身障害者の入院、治療を担ってきた渡島管内八雲町の国立八雲病院(石川幸辰院長・240床)の診療機能を、札幌市西区の北海道医療センター(菊地誠志院長・500床)と国立函館病院(加藤元嗣院長・310床)にそれぞれ移転。急性期から慢性期、臨床研究、教育、情報発信機能などを高めた専門施設(病棟)を整備し、双方とも現病院と渡り廊下で結ぶ。来春に着工し、2020年8月のオープンを予定している。
 北海道医療センターでは、現在の神経・筋疾患、がん、循環器病、救急医療等に加えて、「筋ジストロフィー・重症心身障害センター(仮称)」「NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)センター(仮称)」を新設する。

 


DPC病院の体制評価指数、道内6施設が「満点」

 中医協総会が開かれ、厚生労働省は2018年度診療報酬改定を踏まえたDPC対象病院の機能評価係数や地域医療指数の医療機関別現況を示した。医療計画の5疾病5事業などへの取り組み状況を評価するため、9項目に整理された地域医療指数の体制評価指数をみると、本道94病院のうち、最大値(大学病院本院群と特定機能病院群8点、標準病院群6点)の「満点評価」となったのは、いずれも標準群(84病院)の6病院だった。
 本院群(3病院)で道内最高だったのは旭医大病院の7.06点、特定群(7病院)は手稲渓仁会病院の6.75点。

 




●厚労省WG─病床機能報告見直し案
●17年度病院経営管理指標─外国人の異常債権額増
●北大薬学脇本教授─新規ペプチド環化酵素発見
●がん遺伝子検査外来を開設─静和記念
●18年度基金5事業─道が実施希望者を募集


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