北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年) 12月14日付

医師の時間外労働規制、上限水準の経過措置提案─厚労省検討会

 厚生労働省は「医師の働き方改革に関する検討会」に、医師の時間外労働規制についての基本的な考え方として、地域医療確保などの観点から経過措置、上限時間数と追加的健康確保措置を組み合わせた上限水準を設ける案を提示した。具体的な上限時間案は年内にも示される予定だ。
 医師の時間外労働規制についての基本的な考え方では、労働時間管理(宿日直、研鑽の取扱いを含む)の適正化、医療機関内のマネジメント改革(タスク・シフティングや勤務環境改善等)、機能 分化・連携の推進を徹底して取り組み、労働時間短縮を進めていく。

 


リウマチ対策で報告書、3対策を柱に整理─厚生審部会

 厚生科学審議会疾病対策部会は、リウマチ等対策委員会の報告書をまとめた。対策の全体目標を「リウマチ患者の疾患活動性を適切な治療によりコントロールし、長期的なQOLを最大限まで改善し、職場や学校での生活や妊娠・出産等ライフベントに対応したきめ細かな支援を行う」とし、「医療の提供等」「情報提供・相談体制」「研究開発等の推進」の3対策を柱に今後の取り組みの方向性を整理した。
 受療率は入院・外来ともに減少しているが、患者数はさまざまな調査報告があり、高齢者の医療・介護保険等の利用状況が調査されておらず、リウマチ自体の合併症と治療の副作用として生じる症状を考慮する必要があるなどと指摘。

 


消化器内視鏡学会道セミナーで田中氏講演、AI言語解析で情報連携

 第32回日本消化器内視鏡学会道セミナー(会長・林毅手稲渓仁会病院消化器病センター副部長)が、札幌市で開催された。京都第二赤十字病院の田中聖人医療情報室長が、「全国統合内視鏡診療データベースJEDプロジェクトの概要と今後の展開─新専門医制度への対策も含めて」と題して講演した。
 田中氏は、国内における内視鏡検査件数に触れ、2014年の1,413万件が、15年に1,426万、16年には1,429万件と増え続けていると説明。

 


さっぽろ神経内科、パーキンソン病治療に経腸用液療法

 札幌市東区のさっぽろ神経内科病院(深澤俊行理事長・62床)は、近隣の急性期病院と連携してレボドパ・カルビドパ配合経腸用液療法の導入システムを構築。パーキンソン病患者のウェアリング・オフ現象を減らし、QOL向上につなげている。
 ドパミン補充療法は、パーキンソン病の基本治療だが、病気の経過とともに、薬効が変動するウェアリング・オフ現象や、体の不随意な動きであるジスキネジアが問題となってくる。
 今回導入した同療法は、レボドパ・カルビドパ配合のゲル状の薬を、専用ポンプとチューブを使って直接小腸に切れ目なく送り届ける新たな投与システムで、道内での導入可能施設はまだ少ない。

 


旭川赤十字、チームで排尿自立指導を強化 

 旭川市の旭川赤十字病院(牧野憲一院長・520床)は排尿自立指導料算定のため、泌尿器科医と看護師、PTらによる排尿ケアチームを発足。チーム介入前後の患者の変化を検証したところ、排尿自立やカテーテル留置期間の短縮につながっていることが分かった。
 排尿ケアチームは、尿道カテーテルの早期抜去や尿路感染の防止などを目的に、排尿自立指導マニュアル作成や院内研修会を実施している。

 


●20年度の医師臨床研修、本道定員上限461人─医道審部会
●日慢協改定調査 慢性期1と2で差目立つ
●北大が「転移性骨腫瘍予防・治療学分野」開設 がんロコモ改善へ
●札幌徳洲会、甲状腺内視鏡サージセンターを設立
●耳鼻咽喉科麻生、ブラッシング大幅削減で手術機器洗浄を効率化

 


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