北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(平成31年) 2月1日付

道臨床研修合同会議、並行研修に質疑集中

 道臨床研修病院等連絡協議会と道ブロック臨床研修制度協議会の2018年度合同会議が札幌市で開かれ、道厚生局は基幹型研修病院を対象とした実地調査の指摘事項等を報告。また、厚生労働省医政局医事課医師臨床研修推進室の岡部渉室長が20年度からの臨床研修制度見直しについて解説し、一般外来研修とブロック研修が並行研修として認められる範囲などに質疑応答が集中した。
 実地調査は、道厚生局が5年一巡をめどに病院を訪問し、指定基準や指導管理体制等を確認している。

 


市立札幌、病床利用率等引き上げへ─中期経営計画案

 市立札幌病院(関利盛事業管理者・747床)は、2019年度から開始する中期計画で手術件数7,600件、病床利用率90%への引き上げなどを目標とした案を市営企業調査審議会病院部会で示した。「市立札幌病院の役割と経営健全化に関する専門家検討会」の報告を踏まえた内容で、24年度までの6カ年が対象期間となる。
 専門家検討会でまとめた経営課題の改善策に対し、24年度の目標数値として▼手術件数7,600件(18年度決算見込みは7,040件)▼病床利用率90%(83.1%)▼紹介患者数1万5,000人(1万2,620人)▼救急車等搬送件数4,000件(3,200件)▼長期処方外来患者数25.0%(33.8%)▼外来化学療法加算算定件数5,500件(3,484件)─などを設定。

 


冬季がんセミナーで佐瀬氏講演、腫瘍循環器学 普及を

 第33回札幌冬季がんセミナーが26、27の両日に札幌市で開かれ、順天堂大臨床薬理学教授の佐瀬一洋氏が「連携が進むCardio-Oncology〜国内外の現状と今後の課題」(座長・辻靖斗南病院腫瘍内科センター長)と題して講演。がんサバイバー増加や抗がん剤に関連する心血管系疾患が増えている現状を概説し、治療前から腫瘍医と循環器医が連携して取り組み、新たな学際領域である「腫瘍循環器学」の普及を呼び掛けた。
 がんは日本人の死因の3分の1を占め、生涯罹患率も2人に1人の「身近な病気」になっている。高齢化進展で罹患率が上昇する一方、年齢調整死亡率は1993年を変曲点に低下し、佐瀬氏は「結果的にがんサバイバーが増えている」と説明した。

 


旭川・森山が新築移転、20年秋オープンへ

 旭川市の森山病院(森山領理事長、稲葉雅史院長・172床)は、JR旭川駅南東の北彩都地区で建設を計画する大型複合施設「旭川ウェルネスセンター(仮称)」の中核として、予防医学センターを併設する新病院の新築移転に着工する。2020年秋のオープンを目指している。病院に隣接して建設される商業施設には、医療・福祉情報の相談窓口である医療コンシェルジュ、健康食レストラン、スポーツジムなどが入居。これらの施設と連携し、道北における予防医学やスポーツ医学の拠点とする構想だ。
 建設地は南6条通りと忠別川右岸に挟まれた同市宮前2条1丁目2。規模はRC一部S造、地下1地上8階建て、延べ約1万6,600平方メートル。

 


胆振東部地震の救護活動報告会、停電時情報収集に課題

 道医(長瀬清会長)は、「北海道胆振東部地震医療救護活動報告会」を札幌市で開催。医療者や行政などさまざまな立場から活動状況や問題点、今後の対策が示され、停電時の情報収集の難しさやEMISの重要性などを共有した。
 市立室蘭総合病院の下館勇樹麻酔科部長は、胆振日高DMAT活動拠点本部の活動について、停電の影響で情報収集が困難であったと報告。当日は現場での医療よりも情報入手や搬送調整、診療支援などに追われことから、「全ての有床医療施設はEMIS入力の徹底を」と呼び掛けた。

 


●障がい児者支援体制を整備、介護医療院転換に補助金─札幌市19年度予算案
●年2千時間「全医師ではない」 日医会長、一律の罰則に反対
●腰椎椎間板ヘルニア 生体材料を術後に埋植─北大病院と我汝会えにわが治験開始
●三笠市立病院と岩見沢市立の統合、三笠市医師会が提言
●18年度先進医療実績 総金額285億円に増

 


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