北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(平成31年) 2月8日付

臨床研修修了者の採用数、道内18年度309人に

 道は、2018年度に道内の医育大・専門研修施設に採用された研修修了者(専攻医等)の状況をまとめた。調査対象が前年度まで臨床研修病院だったため単純比較はできないものの、3医育大129人(前年度137人)、専門研修施設180人(同143人)、全体で309人(同280人)と過去10年間で最も多い水準となった。

 2017年度末で初期臨床研修を修了した医師数は、医育大が北大44人(前年度比3人増)、旭医大46人(15人増)、札医大26人(10人減)の計116人、臨床研修病院は207人(3人減)、トータルは5人増の323人。

 


地域で看取れるまちづくりへ─日本ホスピス・在宅ケア研

 第25回日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会inとかち(会長・蘆野吉和地域包括ケアセンターセンター長)が、2日から2日間にわたり帯広市で開催された。ワークショップ「地域で看取れるまちづくり」では、礼文町地域包括支援センターの柴崎陽介社会福祉士と、高知厚生病院緩和ケア科の平山司樹看護師が、それぞれの取り組みや課題を報告した。

 柴崎氏は、礼文町の介護の状況について、要介護認定者(要支援者含む)が、2018年12月の時点で164人(認定率18.2%)、要介護1〜2の割合は45%程度で、要介護3〜5の約半数は施設に入所していると解説。漁業優先のため、予防や保健の意識が低く、毎年20人弱が医療・介護を理由に都市部に転出しているとした。

 


心不全治療、BDNFで運動能力改善─北大循内グループ

 北大循環病態内科学教室の絹川真太郎講師らの研究グループは、心不全による末梢骨格筋ミトコンドリア機能と持久的運動能力の低下が、神経系の成長・維持に不可欠なタンパク質である脳由来神経栄養因子(BDNF)の投与で治療できることを突き止めた。従来は運動トレーニングが唯一の治療法とされてきたが、薬物でも治療でき、糖尿病などの慢性疾患にも応用することで健康寿命延伸が期待できるという。

 心不全による運動能力低下は骨格筋ミトコンドリア異常が関わっていると考えられ、運動能力低下と心不全の予後不良は密接に関連しているが、その機序は明確でない。

 


カレスサッポロ、就労付き高齢者MS開設へ

 札幌市中央区で時計台記念病院などを運営する、社会医療法人社団カレスサッポロは、主に女性を対象とした就労付き高齢者マンション「カレスプレミアムガーデン北円山」を2021年4月に開設する。入居者は、併設するパン工房をはじめ、法人が運営する各施設でも就労可能で、「自分のペースで働き続けたい」という人が、健康で暮らし続けるのを支援していく。

 建設地は、同区北4条西18丁目。8階建てで、1階にドラッグストア、2階に調剤薬局、パン工房、レストラン、整体マッサージなどが入り、3階には医師をはじめ全スタッフが女性の「女性総合クリニック」を設ける。4階はリハビリテーションセンター、メディカルフィットネス、総合検診センター。

 


モーニングケアで連携、PT・OTが朝食介助─西堀

 函館市の西堀病院(小芝章剛理事長、高橋弘院長・168床)回復期リハビリテーション病棟は、STだけでなくPT、OTも連携し、朝食介助を行うモーニングケアを実施している。STが状況に合わせて適切に助言することで、リスクのある対象者にも介入。嚥下障害だけでなく食事全体を評価し、関わることで退院支援につなげている。

 同病棟では、STや看護師不足によって、朝食に介助を要する患者の経口食への移行が遅れがちだった。  そこで、PTとOTが交替で介入する体制を構築。開始にあたっては、STが摂食嚥下の基礎知識や介助に関する研修会を開催し、カンファレンスで介入方法を検討するなど、ケアの質向上に努めた。

 


●医道審部会─地域密着型臨床研修病院の認定基準で省令案
●16年がん新規患者99万5千人─全国がん登録調査結果
●厚生労働省・免疫アレルギー「研究10カ年戦略」策定
●旭山病院新棟オープン─地域移行機能強化病棟を移設
●患者特徴確認表を作成─耳鼻咽喉科麻生

 


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