北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(令和元年) 7月26日付

18年度地域医療振興財団実績、登録医短期派遣1,100回超

 道地域医療振興財団は、2018年度事業状況をまとめた。登録医の短期診療支援による派遣回数は前年度比1.7%増の1,109回、延べ日数は4.3%増の3,768日と、ともに増加した。

 医師が休暇等により一時不在となる場合の代診や宿日直などの「短期診療支援」は、市町村病院22、市町村診療所14、医療法人4、道立診療所3、道立病院2施設で、合わせて4医療機関減の45医療機関に実施。支援数は19回、日数は154日それぞれ増え、支援実医師数は5人減の56人だった。

 このうち熟練ドクターは、4医療機関減の26医療機関に派遣。回数は6回増の261回、日数は36日増の943日と、活躍が目立つ。

 


長寿遺伝子が筋膜修復、筋ジス治療に応用へ─堀尾札医大教授研究G

 札医大薬理学講座の堀尾嘉幸教授らの研究グループは、長寿遺伝子サーチュイン(SIRT1)が筋の細胞膜の破れた穴を塞ぐ働きをすることを突き止めた。SIRT1の筋膜修復機構の解明が進むことで、筋ジストロフィーの治療への応用が期待されている。

 同研究グループは、SIRT1を活性させるレスベラトロールの病態への作用を調べ、遺伝性心不全ハムスターを使った実験では、心肥大を抑制する効果があり、非投与群に比べ、大幅に寿命を延ばすことを解明。

 同様に、ドゥシャンヌ型筋ジストロフィーマウスへの投与で、組織酸化ストレスの低下、繊維化の抑制、筋蛋白質増加、筋崩壊の抑制、運動能の亢進といった効果も確認している。


市立函館が患者サポートセンター開設、入退院支援を一括管理

 市立函館病院(氏家良人事業管理者、森下清文院長・648床)は、入退院支援のさらなる強化へ、患者サポートセンターを開設。専従の看護師、薬剤師、社会福祉士、医療連携スタッフが協働し、入院前から退院後の生活環境まで見据えた、一括した支援を行い、患者の不安軽減や業務の効率化につなげている。

 同病院は、予定入院の患者に多職種が関わり、入院前から退院後までケアできる支援をコンセプトに、2016年7月、1階の1部屋に入院支援センターを設置。整形外科からスタートし、診療科を増やすとともに、看護師などスタッフを拡充してきた。 


医科入院1日当たり点数、入院料等が低下─18年診療行為別調査

 厚生労働省がまとめた2018年社会医療診療行為別統計の概況によると、同年6月審査分の医科入院1日当たり点数は「入院料等」が最も高かったものの、前年比1.1%減の1,223点となり、次いで「診断群分類による包括評価(DPC)等」が1,079点(5.5%増)だった。

 増減率は、放射線治療が21.6%増、病理診断9.7%、精神科専門療法9.2%など11項目で上昇し、全体では2.7%増の3,490点。1件当たり点数は2.1%増の5万3,074点、同日数は0.09日減の15.211日となっている。

 


●厚労省 「応召義務」考え方整理 今秋にも解釈通知

●全自病協 道ブロック会議講演

●日本学術会議 ゲノム医療推進で提言

●旭川日赤牧野院長 医師働き方で講演

●過去最多の4,030件報告 医療事故18年年報

 


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