北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(令和元年) 9月20日付

道内の17年度立入検査結果、医師適合率4年連続90%台

 道がまとめた2017年度立入検査状況によると、検査対象558病院(前年度比4病院減)のうち、医師充足率が100%以上だったのは前年度から2病院減って515病院だったが、適合率は0.3ポイント増の92.3%と4年連続の90%台となった。全国では09年度から90%を超えている。

 医師標欠43病院(12病院減)における充足率70%以下は4病院減の8病院、うち50%以下は2病院減の2病院。市町村立83病院(増減なし)に限ると、標欠は2病院減の6病院、70%以下が1病院減の1病院、50%以下は1病院減ってゼロになった。


道法人認可、森山と開西が社会医療法人に

 道医療審議会医療法人部会の答申を受けて、道は1日付で、社会医療法人2件、法人合併4件をはじめ、医科診療所23件、歯科診療所8件の医療法人設立と解散17件、非医師等の理事長2件を認可した。社会医療法人は、旭川市で「森山病院」などを運営する医療法人社団元生会(森山領理事長)=へき地派遣・町立幌加内診療所=と、帯広市で「開西病院」などを運営する医療法人社団博愛会(細川吉博理事長)=へき地派遣・町立豊頃医院、おんねゆ診療所、あいのない診療所=となっている。

 合併案件は、華岡青洲記念心臓血管クリニック(豊平区)を運営する医療法人春林会と医療法人社団兼古循環器クリニック(同区)、医療法人社団圭桃会(札幌おおぞらクリニック〈厚別区〉運営)の3法人が統合。


旭医大産婦人科、ALSОコース初開催─若手育成へ基金活用

 旭医大産婦人科学講座(千石一雄教授)は、2018年に設立した「周産期支援及び若手育成基金」を活用し、周産期救急に効果的に対処するためのシミュレーショントレーニング「ALSOプロバイダーコース」を道北圏域で初開催した。今後も産婦人科医師の地域定着へ向け、基金を活用したさまざまなスキルアップの機会を提供していく意向で、基金への協力を広く呼び掛けている。

 道北地域は産婦人科医師不足や分娩施設集約化など分娩事情が厳しく、同講座は地域医療の未来を支える産婦人科専門医を育て、地域で暮らす全ての女性が安心して医療を受けられるよう、多様な事業を展開している。今後も地域の拠点として産婦人科医療の維持、専門的医療、高度な教育・研究を続けるためには若手医師のさらなる育成が必要だ。


恵和会、帯広中央を10月開院─市内2病院の機能統合へ

 社会医療法人恵和会(西澤寛俊理事長)は、帯広中央病院を10月1日にオープンする。おびひろ呼吸器科内科病院(49床)と黒澤病院(99床)を統合し、リハビリテーションの充実、透析センターの新設など診療機能の強化を図る。

 新病院は、旧帯広厚生病院の北棟と救命救急センターを改修し、7階建て延べ1万9,000平方メートルのスペースで診療を開始する。

 菅原好孝おびひろ呼吸器科内科病院院長が管理者を務め、院長には首藤龍人黒澤病院院長が就く。病床数は、2病院を合わせた148床で、内科、消化器内科、呼吸器内科、循環器内科、人工透析内科、整形外科、神経内科、リハビリテーション科、内視鏡内科、心療内科を標榜する。


共愛会、手順書基に口腔内環境のケア統一

 函館市の共愛会病院(鈴木隆夫理事長、立石晋院長・378床)看護部は、療養病棟の入院患者への口腔ケアを強化。手順書を基に統一した手技を実践し、口腔内環境の維持・改善につなげている。

 同病院は、一般245床と療養133床を運用。入院患者の平均年齢は85.3歳で、寝たきりの患者が9割を占め、全体の約7割は胃瘻や胃管からの経管栄養、中心静脈栄養を受けている。自分で口腔ケアができない高齢者が多く、口腔内環境の維持・改善が重要となっている。

 従来は、個々の看護師の観察と判断で口腔ケアを行ってきたため、ケアが統一されておらず、口腔内環境を十分に改善できないことが課題となっていた。


15年道内がん登録、男女とも肺が死亡数最多

 道と北海道がんセンターは2015年道内がん登録状況をまとめた。男性のがんの死亡数は、「肺」が顕著に多く、女性は「肺」「大腸」が目立った。

 罹患数は、男性が肺、大腸(結直腸)、胃、前立腺の順で、前年の2位と3位が逆転。以下、肝臓(肝・管内胆管)、膵臓、腎・尿路、食道と続く。肺、大腸は高齢になるにつれて上昇、前立腺は75〜74歳、膵臓は80〜84歳で最も罹患率が高かった。

 女性は乳、大腸、肺、胃、膵臓が上位。大腸が80歳以上で急増、乳は55〜59歳、子宮頚は45〜49歳で罹患率が高かった。


●20年度専攻医シーリング 地域枠等、別枠採用可能に 医道審部会

●在宅医療 多職種連携で対策強化を 道がんサミット

●北大内科?など 自己免疫性肺胞蛋白症サイトカイン吸入療法開発

●耳鼻咽喉科麻生北見 災害時連絡網にLINE活用

●医療的ケア児の支援の在り方議論 道医療大シンポ

●MR6万人割れ 認定センター18年度調査

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