北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

2019年(令和元年) 12月20日付

地ケア病床、4,000床迫る─道内11月現在

 道厚生局資料に基づき11月1日現在で本紙が集計した道内地域包括ケア病床数は、2018年度診療報酬改定前の18年3月末から28%(853床)増の3,936床、届け出施設数は20施設増の127施設となった。病床を新設した20施設645床のうち、88%にあたる567床は一般病床からの転換だった。5月時点の集計から半年間では、新たに4施設が届け出、計173床増えている。

 昨年3月と比べ、病棟入院料算定施設数が11施設増の61施設、病床数が24%(523床)増の2,734床、入院医療管理料算定施設数も11施設増の71施設、病床数は38%(330床)増の1,202床となっている。

 旧入院料1を算定していた48施設2,135床のうち、在宅医療提供等が要件化された新入院料1に移行したのは7施設、病床数は増減なく312床。


さっぽろ医療計画18年度進捗状況、救急参画等5項目で目標到達

 札幌市は、第2回さっぽろ医療計画評価委員会(委員長・今眞人札医副会長)を開催した。2018年度の進捗状況が報告され、救急告示参画医療機関数や夜間のNICU休床確保率など5項目で23年度目標に到達していた。

 23年度目標値に対する進捗状況は、▼毎年健診を受ける市民割合(70%)65.7%▼かかりつけ医を決めている市民割合(70%)59.4%▼救急告示参画医療機関数(52カ所)52カ所▼救急安心センター相談件数(6万件)6万1,546件▼災害時基幹病院における業務継続計画の策定割合(100%)33%▼産婦人科2次・3次救急医療体制参画医療機関数(11カ所)11カ所─などとなっている。


北大薬学グル─プ 新たな作用機序を解明、DMFが乾癬に効果も

 北大薬学研究院の室本竜太講師と松田正教授らの研究グル─プは、多発性硬化症治療薬のフマル酸ジメチル(DMF)がIL─17?ACT1?TBK1経路が担うIκB─ζmRNA安定化反応を阻害することを突き止め、乾癬をはじめとするIL─17誘導性炎症性疾患の抑制手段になる可能性があると発表した。国際生物学専門誌「Biochemical and Biophysical Research Communications」で11月公表した。

 難治性皮膚疾患である乾癬などの慢性炎症性疾患では、IL─17が増悪化に重要な役割を担う炎症性サイトカインとして知られており、実際に抗IL─17抗体は有効な治療薬として臨床現場で使用されている。


札幌渓仁会リハビリ、生活行為向上リハ加算 短期集中で実績増

 札幌市中央区の札幌渓仁会リハビリテーション病院(田中繁道理事長、横串算敏院長・143床)は、2017年6月にデイケアを開設して以来、生活行為向上リハビリテーション実施加算を20件算定。自宅訪問や事業所以外にもリハスタッフが同行し、短期集中による「卒業」のリハビリを提供することで、職場復帰や地域とのつながりを取り戻す支援を行っている。

 同加算は、15年度介護報酬改定で、新設された。加齢や廃用症候群などで、活動する能力が低下した利用者の生活機能改善に向けて目標を立て、実施計画に沿ったリハビリを行い、活動能力が向上した場合に6カ月に限り算定できる。

 開設以降の登録利用者数は約30人で、専任の理学療法士・作業療法士各1人と、外来兼務の作業療法士・言語聴覚士各1人が、1?2時間の短時間リハビリをマンツーマンで提供している。


●20年度診療報酬改定率 本体プラス0.55% 

●居宅介護支援の管理者要件見直し 経過措置6年間延長へ

●地域医療体験 意思疎通に課題も─札医大報告会

●坂泌尿器科 VA穿刺成否要因を分析

ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。