北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2020年(令和2年) 3月6日付

初期研修修了者の道内採用数、19年度 過去最多342人に

 道は、2019年度に道内の医育大・専門研修施設に採用された研修修了者(専攻医等)の状況をまとめた。3医育大は130人(前年度比1人増)、専門研修施設が大きく増えて212人(32人増)、全体では342人(33人増)と過去10年間で最も多い水準となった。

 2018年度末に初期臨床研修を修了した医師数は、医育大が北大45人(1人増)、旭医大37人(9人減)、札医大30人(4人増)の計112人。臨床研修病院は5人増の212人で、トータルは1人増の324人。

 進路は「自大学・自病院」が減り、23%にあたる75人(28人減)、「道内の他大学・他病院」が202人(26人増)に増えて62%を占めた。


日医委員会、魅力ある有床診へ再構築を─中長期のあり方答申

 日医の有床診療所委員会は、「中長期的に見た、地域における有床診療所のあり方」をまとめ、横倉義武会長に答申した。医療・介護を中心とした理想の街づくり、地域包括ケアシステムが成功するには、地域住民の健康を守ってきた小回りの利く医療機関への期待が高まっているとして、地域に密着した機能を有する、魅力ある有床診への再構築を訴えている。

 診療圏は、人口変動や医療介護資源の実情に合わせて検討することが重要であり、特に緊密な連携や協働など現実的な対策が必要な地域は早急に進め、大幅な人口減が見込まれる地域で唯一の入院施設である場合は、病床維持のための支援策も必要とした。


名寄市立、ロボットPCI道内初実施

 名寄市立総合病院(和泉裕一事業管理者・359床)の循環器内科は、道内で初めて、補助ロボット「CorPath(コーパス)」を用いた経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を開始した。同病院によれば、全国では5施設目だという。医師は被ばく線量を大幅に低減でき、プロテクターを着用しないため体への負担も軽く、患者にとっても術者による技量格差のない治療ができるのがメリットだ。

 コーパスは、ベッドサイドユニット(ロボットアーム)と遠隔ワークスペースからなり、術者はエックス線装置から離れたワークスペースで、放射線遮断素材に囲まれたコックピット内に座り、モニターを見ながらジョイスティックでロボットアームを動かし、ガイドワイヤーやガイドカテーテル、バルーンカテーテル、ステント留置カテーテルを遠隔操作。


西岡第一、新病院へ移転

 札幌市豊平区の西岡第一病院(皆川裕樹理事長)は、病院裏の駐車スペースで建設を進めていた新病院での診療を開始した。病床数を43床減の60床にした一方で、リハビリ室や病室の拡大、検査機器の充実など、アメニティや診療体制の向上を図った。

 新病院への移転は、老朽化・狭隘化の解消が目的で、建築基準法の改正等により、新施設の大きさが制限されたため、病床数削減に踏み切った。年々、在院日数の短縮化が進む中で、病床数削減は病床稼働率のアップにつながることが期待できるという。


柏葉脳神経外科、スマホ音声で電カル入力

 札幌市豊平区の柏葉脳神経外科病院(寺坂俊介理事長・144床)は、電子カルテシステムにスマートフォンの音声入力を導入した。空き時間を利用して簡単に作業することで、電子カルテへの入力業務を効率化。データの活用による横の連携やスタッフの自己研さん、患者の接遇に時間を充て、医療サービスの向上につなげている。

 昨年、既存の電子カルテシステムに、専用のリモコンを介してパソコンに音声入力し、文字データに変換するアプリを試験的に導入。医療用語の認識度が高く、キーボード入力の補助として活用することで、利便性が向上したという。

 さらなる使い勝手の向上へ、パソコンの前に限定せず、携帯電話の通信エリアであれば入力が可能なスマートフォン(iPhone)版の採用を決定。


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