北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2020年(令和2年) 3月13日付

届け出4月20日までに、20年度診療報酬改定告示

 厚生労働省は、2020年度診療報酬改定に関する改正省令を定めるとともに施設基準等を告示し、届け出手続きや留意事項をまとめ、地方厚生局等に通知した。施設基準の新規届け出や出し直しにより4月1日から算定を行うには、同月20日までの届け出が必要だ。

 地方厚生局主催の説明会(集団指導)は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止されたが、同省は改定内容説明動画をYouTubeで配信しているほか、同省ホームページで説明資料を公開している。

 新設される地域医療体制確保加算(520点)で求められる救急用自動車または救急医療用ヘリコプターの搬送件数2,000件以上は、1月から12月まで1年間の実績とし、要件を満たしていれば翌年4月から翌々年3月まで算定できると明確化。


厚労省検討会、医師負担減へ法改正─救急救命士活用で整理案

 厚生労働省は、第20回救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会に、「救急救命士の資質活用に向けた環境の整備に関する議論整理(案)」を提示した。近年増大し続ける救急医療現場の負担軽減や医師の働き方改革等を考慮し、救急救命士法の改正や救急外来等への看護師配置等など必要な措置を行うことを盛り込んだ。

 救急出動件数や搬送人員はこの30年間で2倍に増加。救急科専門医は1万人が必要との推計に対し、半数以下にとどまっており、救急機能のある病院の24%、救命救急機能のある病院の84%が救急医の勤務が年間1,860時間を超えているのが現状。

 一方、救急救命士の登録は2019年10月現在で6万1,000人、同資格保有の消防職員は3万7,000人に上る。


がん医療人養成、本道プランが最高評価─文科省中間結果

 文部科学省は「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)養成プラン」(2017〜21年度)の中間評価結果を公表した。申請担当大学の札医大と北大・旭医大・道医療大が4大学連携で取り組む「人と医を紡ぐ北海道がん医療人養成プラン」は、全国11事業で唯一、最高ランクの総合評価Sを獲得した。

 推進委による評価結果では「順調に進捗しており、現行の努力を継続することによって当初目的を十分に達成し、当初目標を上回る効果・成果が期待できる」と判断された。評価は5段階で、他の事業は、2番目のAが6件、3番目のBが4件となっている。


岩見沢市立、新病院整備へ基本構想素案

 岩見沢市は、市立総合病院(小倉滋明院長・484床)の建設基本構想素案をまとめた。新病院は急性期・救急医療体制の強化や災害拠点病院の充実をはじめ、回復期リハビリ病床の確保、最先端医療機能の整備や緩和ケア病床設置等を視野に、がん診療連携拠点病院の指定を目指す。病床数や病床機能、規模などは、南空知圏の地域医療構想、受療動向、将来患者予測、周辺病院等の医療提供体制の変化に加え、北海道中央労災病院や市医師会など関係機関との協議を踏まえ、2021年までに策定する基本計画の中で決定する意向だ。

 現病院は、病棟が1984年、診療管理棟が85年に建設され、いずれも築35年以上が経過。老朽化、狭あい化、療養環境やサービス機能の低下、駐車場不足なども課題になっており、地域センター病院にふさわしい施設整備が期待されている。


柏葉脳神経外科、社会医療法人に─道法人認可

 道医療審議会医療法人部会の答申を受けて、道は1日付で、豊平区の医療法人柏葉脳神経外科病院(寺坂俊介理事長・144床)の社会医療法人移行=救急医療=と、法人の合併・分割各1件をはじめ、医療法人設立(医科診療所7件、歯科診療所9件)、解散12件を認可した。

 合併案件は、手稲いなづみ病院(手稲区)、さっぽろ二十四軒病院(西区)などを運営する社会医療法人アルデバランと医療法人社団清田ウィメンズクリニック(清田区)=存続・社会医療法人アルデバラン(齋藤晋理事長)。分割は医療法人社団さっぽろARTクリニック(本間寛之理事長)と医療法人社団さっぽろARTクリニックn24(藤本尚理事長)だった。


●新型コロナピーク時の体制確保を 厚労省が都道府県に求める 

●道内生活習慣リスク指数 男女とも高い値に─健保連調査 

●医・歯・薬・看護大 道内全校で卒業式中止

●帯広第一緩和ケア病棟 患者が望む療養実現へ

●地ケア病床 1年で223病院・8734床増加 アルトマーク調査

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