北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2020年(令和2年) 7月3日付

日医役員改選、新会長に中川氏

 日医は6月27日、日医会館で第147回定例代議員会を開催。任期満了に伴う役員改選を行い、会長に立候補していた本道の中川俊男氏が投票総数371票のうち191票を獲得し、現職の横倉義武氏を破り、当選した。

 中川氏は道医常任理事などを経て、2010年から日医副会長に就き、12年から8年間会長を務めた横倉氏を支えてきた。新会長就任後のあいさつでは、今後に向けて柔軟かつ強靭な、国民の健康と命を守るためにどんな圧力にも決して負けない、そして堂々とものを言える新しい日医に変えていきたいと強調。一致団結して、オールジャパンで今の難局を乗り越えていく決意を述べた。


対面診療基本の医師法規定、解釈・運用見直し提言─規制改革会議

 政府の規制改革推進会議は、医療・介護分野における、デジタル時代の規制・制度に関する考え方をまとめた。病院・診療所という「場」を前提としない医療サービスの提供、健診・医療・介護関連サービス間の情報連携による効率的なサービス提供などを挙げ、これらの現実に向けて、対面診療が基本とされる医師法規定(無診察治療等の禁止)の解釈・運用など、その前提となる規制・制度を抜本的に見直すよう提言している。

 新型コロナウイルス感染症との戦いは試練ではあるが、「デジタル技術の進歩を最大限利用することなどによって乗り越えなければならない」と指摘。サービスの質の向上・効率化へ、我が国では「対面原則」を最重視する考え方、現状維持の思考やゼロリスク志向、知識・認識不足や不安などによって、デジタル技術の活用を遅らせているとした。


北大循環器内科、右心房圧の非侵襲的推定法開発

 北大循環病態内科学教室の加藤喜哉客員研究員、永井利幸准教授、安斉俊久教授らの研究グループは、心不全の病態の一つである右心房圧の上昇について、肝硬変の評価等に用いられる磁気共鳴肝臓エラストグラフィー(MRE)により、非侵襲かつ高精度で評価しうることを世界で初めて証明した。成果は米心臓病学会誌「JACC: Cardiovascular Imaging」に6月17日付でオンライン掲載された。

 血液循環が停滞する全身うっ血は心不全の予後を規定する重要な因子であり、特にうっ血によって右心房圧が上昇し続ける患者は予後が悪いことが先行研究で明らかになっている。右心房圧を正確に検出するためにはカテーテル検査による直接的手法が必要となるが、侵襲性が高く、出血や感染症など合併症の懸念がある。


医療・介護職のストレス分析、やりがいで負担感軽減─札幌CBT&EAPセンター

 札幌市北区の医療法人社団五稜会病院(中島公博理事長)が運営する「札幌CBT&EAPセンター」(坂野雄二センター長)は、開設から5年が経過。過去3年間のストレスチェックを集計したところ、医療・介護職は他の業種と比べて仕事上の負担感が大きい一方で、やりがいによって支えられている状況が明らかになった。

 同センターは、2014年4月に開設して以来、年間100事業所(従業員約2万人)以上で、ストレスチェックを実施。必要に応じてメンタルヘルスサポート、新人や管理職向けの研修会・講演会といった対策を講じている。

 スタッフは、坂野センター長、公認・臨床心理士、産業カウンセラーをはじめ、保健師や営業スタッフ、事務スタッフら計10人。さらに契約カウンセラーや講師なども加わっている。


         

札幌しらかば台、篠路と南の2病院統合へ

 社会医療法人康和会(加藤康夫理事長)は、北区の札幌しらかば台篠路病院(荒谷英二院長・180床)と、南区の札幌しらかば台南病院(高田茂院長・60床)を統合し、JR篠路駅近くに移転する新築工事に着手した。

 両病院とも築40年以上経過し、老朽化が進み耐震基準などが課題となっている。移転先は、現在の篠路病院から600メートルほど離れた北区篠路5条8丁目。2021年9月中に竣工し、「札幌しらかば台篠路病院」として11月にオープンする予定だ。

 規模はRC造6階建て延べ約8,500平方メートル。病床数は2病院を合わせた240床で、内科、消化器内科、リハビリテーション科を標榜する。


●診療報酬臨時扱い コロナ患者受け入れでDPC病棟も点数2〜3倍に

●電子処方箋システム 22年夏にも運用へ 

●専攻医の研修期間や症例数 各学会柔軟に対応 

●札幌北楡 HIV感染透析患者向け対応マニュアル作成

●旭山 AMPに作業療法併用で依存症再発予防

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