伊藤医薬学術交流財団(眞鍋雅昭理事長)の2020年度助成金等贈呈式が札幌市で開かれ、伊藤太郎学術賞(賞金100万円)を受賞した下濱俊札医大神経内科学講座教授と、伊藤太郎特別賞(同)の豊嶋崇徳北大血液内科学教室教授に、眞鍋理事長から賞状が手渡された。下濱教授は記念講演でアルツハイマー病の病態・治療法研究について、札医大の骨髄間葉系幹細胞に期待をかけつつ、生活習慣要因など他の幾つもの方法論でさらに研究を進めていく必要があると訴えた。
下濱教授は「アルツハイマー病の論点〜基礎と臨床の観点から」と題した講演で、日本の9月20日現在の高齢化率は28・7%、70歳以上は21・5%と紹介。高齢化に伴って認知症患者は激増しており、12年に460万人といわれた患者数は、25年に700万人を超えると予測され、「医学的にも社会的にも極めて大きな問題だ」と提起した。
|