香港

交通機関



 香港はバスや路面電車(トラム)、フェリー、地下鉄、鉄道など公共交通機関がとても充実しています。雑誌やテレビなどでも有名なのが二階建てバスとトラムでしょう。疾走する大型二階建てバスを代表に幾種類ものバスが走る、香港はバス王国なのです。近年鉄道が次々開通しているようですが、まだまだバスは陸上交通の王者となっています。中国語ではバスのことを「公共汽車」と表記するそうですが、香港では英語の音訳「巴士」が通常使われています。トラムは香港島の北岸をゆっくり東西に走る路面電車です。香港では単に「電車」と呼んでいます。のんびり街を見学するには絶好の乗り物と言えます。
  地下鉄は思いの外きれいで、安全な乗りものです。切符は自動販売機で購入しますが、日本と同じく料金(コイン)を入れて行き先の駅を押すだけです。乗換駅に路線の色線が記入してあるので、文字はわからなくてもどの駅が便利か判るようになっているので言葉は分からなくとも問題ありません。ただし列車内ではスリが多いので注意が必要です。数人グループで取り囲んでから財布のみを抜き取ることが多く、両手にブランド品の紙袋を持った日本人は絶好のターゲットだそうです。貴重品の入ったバックはしっかり脇の下かお腹の前におきましょう。


Aberdeen(アバディーン)



 香港発祥の地で、リトル香港の意味がある「アバディーン」。一生を船の上で過ごすという水上生活者が多い漁村でしたが、政府の政策のため、現在ではかなり多くの人が陸に上がったそうです。しかし湾を埋める小舟や帆船は今でも数多く残っていて、特に夜の景観は香港を象徴する観光名所の1つであることには変わりありません。
 この湾には観光客用に巨大な水上レストランが浮かんでいます。専用の小舟できらびやかなイルミネーションに飾られたレストランに渡ります。料理はもちろん海鮮料理ですが、外見上の派手さの割には物足りない味のような気がします。まあ、雰囲気を楽しめただけでも来た価値があるとしましょう。


Tung Choi Street (通菜街)



 かつては女性ものだけを売っていたことから「女人街」の別名がついた通菜街。1キロほどの通りの両脇に、お祭りの屋台のような小さな店がぎっしりと立ち並び、洋服、下着、アクセサリー、化粧品、そしておもちゃなどが売られています。正午頃から店が開いているそうですが、ボク達が向かったのは夕食後だったので、この通りは隙間もないほど人波でごった返していました。
 ブランド品のバックや財布、おもちゃ(この時はキティ、ピカチュー)など、どうみてもコピー商品としか思えない物が山のように積まれ売られていました。まだまだ、コピー天国なのでしょう。


Repulse Bay (浅水湾)



 三方を緑の丘陵に囲まれた三日月型の入り江は、浅水湾の名の通り遠浅で、海の青さと白い砂浜のコントラストが美しいビーチです。浜辺沿いにはレストランやショッピング・アーケードもあってショッピングだけを楽しむこともできます。高層ビル群と人混みの中からほんの30分ほど離れただけで、このようなビーチがあるのはうらやましくも思えます。入り江の端には海の女神をまつる極彩色の天后廟が建っています。周囲にもユニークな像が建っていてこちらを見るだけでもよい暇つぶしにはなりそうです。


胡文虎花園(Aw Boon How Garden)



 虎の絵のついた「万金油」、タイガーバームで財を築いた胡文虎氏の庭園で1935年に完成したそうです。丘の上にあり、その斜面のいたる所にド派手な色をした動物や仏像、怪物等の彫刻と絵巻風の壁画があります。これらは仏教や中国の故事などからとったもので、園内を一巡すると一つの物語となるそうです。胡氏が利益を還元する目的で造ったそうで、入場も無料となっていますから、ポップアートでも見に行くつもりで、また子供と遊園地へでも行くつもりで訪ねるとよいかと思います。が、残念ながら、香港のタイガーバーム社は資金難に陥って、ここも売り渡さざるを得なくなり、閉鎖されてしまったという噂もありますが・・・。


露店



  セントラル(中環)は、高層ビルが建ち並んだオフィス街の印象が強いのですが、大通りから少し山側へ坂を上ると、食材の露店が軒を並べるマーケット通り、グラハム・ストリートに出ます。ここは果物屋、豆腐屋、乾物屋、魚屋、肉屋などなど、独特の匂いと雰囲気を放っていて、香港人の生の暮らしを垣間見ることができます。そんな露店の中で見つけたのが鳥かご。ちゃんと生きたまま売られています。インフルエンザは香港から始まるのが理解できるような風景でしょう?(医学的根拠はありまんせん。悪しからず。)


香港公園



 セントラル(中環)は、イギリスが香港を植民地として最初に開発した場所で、現在も政治・経済の中心となっています。金融関係を中心に高層ビルが建ち並んだオフィス街で、フェリーやMRTの乗り換え場所という交通の要所でもあります。そんな高層ビルの間を山側に向かって歩くと緑豊かな香港公園にたどり着きます。手入れの行き届いた人工公園ですが、大きな野鳥園では500羽以上の野鳥がいるそうです。空気もきれいだし、買い物に疲れたときは最高のオアシスですよ(ボクだけかも・・・)。


珍味粥麺小館



 コーズウェイベイの裏通りにあるお粥と麺料理の専門店。地元人にも人気が高くこの日も行列ができていました。こうなると食べてみたくなるのはボクだけではないはず。麺は極細ですがスープの味がまた何とも表現しがたい。口にすると「うまい」としか言いようがなく、あっというまにたいらげてしまいます。量的にはおやつ代わりくらいに思った方がいいでしょう。


おかゆ



 お粥はいわゆる庶民的なB級グルメとして、香港の至るところで食べることができます。早朝から深夜まで営業している店も多く、現地の人は朝食や夜食がわりにお粥を食べることも多いようです。香港のお粥は、貝柱や鶏でダシをとったスープに米を入れ、豚肉や内臓類、魚の切り身などの具と一緒に煮込むのが一般的です。あっさりした白粥から具だくさんのものまで、ボクが想像していたよりも味も種類も豊富にありました。また、現地の人がお粥と一緒に必ず注文するのが「油炸鬼」(揚げパン)。これをかじったり、お粥に浸して食べるのが香港流だそうです。ボクも試してみましたが、なかなかいけましたよ。
 お粥に限ってはあまり当たりはずれはないと言われています。ボク達も現地の人が出入りする、小さく、決してきれいとはいえない店を見つけては食べ歩きましたが、どこも大変美味しかったです。この時の香港は、寒波の影響で雪でもちらつきそうな寒さ。安くて、美味しくて、身体も暖まり、しかもお腹一杯。なんだか得した気分にさせてくれるメニューの一つなのでありました。


Sheraton Hong Kong Hotel & Towers (香港喜来登酒店)



 九龍の中心にある現代的なホテルのひとつ。香港のインテリア・デザイン賞を取り、「美術館のようなホテル」とも称されるほどの洗練された施設を誇るのが自慢だそうです。地下鉄の駅やフェリー乗り場に近く、ビジネスにもショッピングにも快適な立地にあるのですが、残念ながら風格は隣のペンシュラの方が格段に上。2003年5月改造され、アートギャラリーをコンセプトにしたモダンで斬新、かつハイテクを随所に織り込んだものに変装したとの噂です。





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