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映画データベース

J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。

増村保造

1960年代

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『女経(じょきょう)』

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『からっ風野郎』

当時、既に高名な作家となっていた三島由紀夫の主演作。新興ヤクザの親分・相良(根上淳)を襲った罪で服役していた朝比奈武夫(三島)は、相手の復讐に備えて身辺整理をする。だが、ある日、けなげに生きる娘・芳江(若尾)と出会う。やがて彼女に愛情を感じはじめた時、殺し屋に狙われて…。三島は主題歌の作詞も担当、劇中で歌声を披露するなど多才ぶりを発揮。

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『好色一代男』

女人遍歴に命を賭けた快男児・世之介の一生を描いた井原西鶴の「好色一代男」を、当時まだ若手の監督・増村保造と脚本・白坂依志夫のコンビが映画化。市川雷蔵の世之介は魅力たっぷり。京都きっての豪商の跡取り息子・世之介(市川)は女を喜ばせるためなら財産も命も捨てる、そんな信条を抱く男。倹約一筋で財産を築いた父親(中村)とはそりが合うはずもなく、遂に勘当されてしまう。

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『妻は告白する』

彩子(若尾)は、薬学部助教授の夫・滝川(小沢)と製薬会社の幸田(川口)と岸壁を登坂中、ザイルを切り殺意を持って夫を転落死させた疑いで裁判にかけられる。生活のため年長の夫と結婚した彩子に夫への愛はなく、幸田との仲も疑われていた。裁判が進むなか、彩子は幸田に真剣な愛を打ち明け、自分の無実を訴えるが。若尾文子を大女優への道に導いた傑作にして、増村保造の代表作の一つ。原作は円山雅也。

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『黒の試走車』

自動車産業の裏側で暗躍する産業スパイたちの壮烈な争いを描き、新しい分野を切り拓いた梶山季之のベストセラーを映画化。大映「黒」シリーズの第1作。主役の田宮は本作でスターの座を不動にした。新車開発を巡って産業スパイ合戦を繰り広げる自動車メーカー社員・朝比奈豊(田宮)は、ライバル会社の機密情報を手に入れるため、恋人・宇佐美昌子(叶)に敵の幹部と関係を持つよう説得する。組織のために生きようとする男と、自らの愛に忠実に生きる女との交錯は、増村作品に通底するテーマのひとつ。

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『女の一生』

両親を失い商家に拾われた貧しい少女・けいは、その家の次男を愛するようになるが、女主人の頼みを聞き入れ、長男と結婚することを決意する。杉村春子の当たり役として知られる森本薫原作の舞台を、京マチ子主演で増村保造が映画化した文芸大作。

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『黒の報告書』

佐賀潜の江戸川乱歩賞受賞作「華やかな死体」を、増村保造が計算し尽くした緊迫感で描き出したサラリーマン・スリラー「黒」シリーズ第2弾。千葉地検の城戸検事(宇津井)は、食品会社社長殺害事件を担当し、捜査の結果、容疑者に人見十郎(神山)が浮上した。一方、人見には偽証工作も辞さない敏腕弁護士・山室(小沢栄太郎)が付き、公判は混迷を極める・・・。

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『嘘』

“女性はなぜ嘘を付くのか”をテーマに、増村保造、吉村公三郎衣笠貞之助が綴ったオムニバス映画。
男を手玉にとってきた女性が、別の女に本命の男を取られそうになる第1話「プレイガール」
パトロンとの縁切りを目論む社長が、ひと芝居打つ第2話「社用2号」
ある男性の殺人事件を巡って3人の女性の証言が裁判で食い違う第3話「3女体」の全3話。

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『「女の小箱」より 夫が見た』

増村保造監督が男女の愛欲と陰謀を執拗に追及したサスペンス。美貌の人妻・那美子はナイトクラブの若き経営者・石塚に心を奪われてしまう。だが石塚は那美子の夫の会社の株を買占め、乗っ取りを企んでいた。

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『卍(まんじ)』

弁護士の妻・柿内園子(岸田)は、日本画教室で出会った若い令嬢・徳光光子(若尾)に惹かれていた。光子が園子の絵のヌードモデルになったことをきっかけにして、2人の密かな関係が始まり、いつしか光子の愛人(川津)、園子の夫(船越)を加えた奇妙な愛の形が作り出されてゆく。当時はタブー視されていた女性同士の性愛を、妖しく瑞々しく描いた増村保造の代表作。増村が映画化した谷崎潤一郎原作3作品の第1作。

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『黒の超特急』

大映の大ヒットシリーズ「黒」シリーズ第11作にしてシリーズ最高傑作と呼ばれる梶山季之「夢の超特急」を原作とした作品。大阪から岡山方面へ延長されようとしていた新幹線。だがその超特急路線の用地買収の裏には、甘い汁をひとり占めようとする政界のボスの陰謀があった。青年不動産業者・桔梗(田宮)は一人戦いを挑んでいくが・・・。

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『兵隊やくざ』

増村と勝新太郎が初めてコンビを組んで有馬頼義の「貴三郎一代」を映画化した超大作。戦渦広がる昭和18年。ソ連国境間際の関東軍兵舎に、札付きのワル・大宮貴三郎(勝)が入隊してきた。指導役の上等兵・有田(田村)は貴三郎の荒くれぶりに頭を抱えるが、次第に彼らの間に友情が芽生え。二人が機関車を乗っ取り、大地を疾走するラストシーンは痛快そのもの。

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『清作の妻』

吉田絃二郎の小説を再映画化したラブロマンス。日露戦争に揺れる日本を舞台に、夫を戦争へ行かせないように恐ろしい行動をとった人妻の衝撃的な愛を描く。

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『刺青』

新助(長谷川)と駆け落ちしたお艶(若尾)は悪党・権次(須賀不二男)の下に身を寄せ、愛欲の日々に浸っていた。そんな彼女に魅力を感じ目を付けたのが、権次の家に出入りする刺青師・清吉(山本)。彼は、ある晩彼女を気絶させ、背中一面に巨大な女郎蜘蛛の刺青をほどこす。やがて彼女の内に眠っていた妖しい血が呼び起こされ。お馴染みのメンバーと組み、谷崎潤一郎の原作を増村らしい狂気と、見事な映像美が混在した彼の頂点ともいえる名作。

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『陸軍中野学校』

陸軍少尉・三好次郎は、日本陸軍のスパイ養成機関・陸軍中野学校の過酷な訓練に耐え、スパイ・椎名次郎として生まれ変わるが。非情なスパイの世界に身を投じた若者の哀歓を、増村保造監督がドキュメンタリー・タッチで描いたシリーズ第1弾。

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『赤い天使』

名匠・増村保造監督と若尾文子の名コンビが放つ壮烈な戦争ヒロイン映画。戦争という名の地獄の中、敵よりもまず従軍看護婦である女を襲おうとする患者ら男たちの魔手と戦い続け、さらには愛する男を自分の全存在をかけて護りきろうとするヒロインの美しさと気高さ、そして誇らしさが紋切り型ではない生の輝きを伴いながら際立っていく。凡百の反戦映画が束になってかかってもかなわない、まさに映画史上に残る傑作。

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『痴人の愛』

冴えない中年男・譲治は、実は密かにナオミという少女を愛人として囲っていた。彼はナオミを自分の思い通りの女に磨き上げようとするが、いつしか主従関係が逆転してしまう。女を描くことにかけては定評のある増村保造が、谷崎文学を現代に置き換えてしたたかなナオミ像を作り上げた倒錯のラブストーリー。谷崎潤一郎のあくまで“ヘンタイ”性を映画化!

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『華岡青洲の妻』

テレビドラマ化もされた江戸時代の実在の医師・華岡青洲を描いた有吉佐和子のベストセラー小説を増村保造が映画化。高峰秀子と若尾文子が姑と嫁に扮し、青洲を巡る女の闘いを色濃く繰り広げる。武家の娘・加恵(若尾)は、貧乏医師・華岡家に父の反対を押し切って嫁ぐ。姑の於継(高峰)と仲睦まじくしながら夫・青洲(市川)の留守を守っていたが、青洲が遊学先から帰ってくると姑と嫁の関係に変化が生じる。

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『大悪党』

安井という男にナンパされた芳子は、睡眠薬を混ぜた酒を飲まされ淫らなヌード写真を撮られてしまう。それからというもの安井はその写真をネタに、芳子を脅迫し始め。原作は圓山雅也の「悪徳弁護士」。計算し尽くされた伏線によって、物語が二転三転するところはさすが増村。ニヒルでクールな田宮二郎、凄みのあるワルッぷりの佐藤慶、そして緑魔子の妖艶な魅力も作品に一味加えている。

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『セックス・チェック 第二の性』

女子スプリンターがセックス・チェックを受けた結果、男女の性を持つ半陰陽だったことが判明。女子大会に出場させるためにコーチが彼女に女としての性の特訓も施すという破天荒な展開。

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『積木の箱』

最近脚光を浴びているやらせすぎ監督、増村保造の連続放映の一編。増村、若尾文子コンビの映画はお勧め。

「親の因果が子に報い」、姉と信じていた女と実業家の父との関係をのぞき見てしまった15歳の少年。性の目覚めと親へのあらがい、苦闘するも全て自分の罪となる。三浦綾子原作

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『濡れた二人』

仕事に忙殺され、家庭を顧みない夫・哲也に絶望した妻・万里子は、ひとりで知人・勝江の家にやって来る。そこで彼女は、情熱的な若者・繁男と出会い。愛を渇望する人妻が、若者が放つ獣のような直情的な愛に陶酔し、女の本能や自我に目覚める鮮烈な作品。円熟味を増した若尾文子の妖艶な演技と、増村お得意の粘っこい演出がなんとも言えない濃厚なドラマに仕上げている秀作。

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『盲獣』

江戸川乱歩原作のマゾヒスティックな猟奇世界を思い切った色彩で映像化。盲目の彫刻家は女性タレントを拉致し、彼女の彫刻を作ろうとする。初めは抵抗していたアキも、次第に彼との奇怪な同居生活にのめり込んでいく。良識派は「ゲテもの」と忌み嫌うでしょうが、登場人物3人のみ、撮影のほとんどが彫刻家の部屋の中。その実験性を評価したい作品。

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『千羽鶴』

川端康成のノーベル文学賞受賞を記念して、彼の代表作『千羽鶴』を映画化。三谷菊治は、茶の師匠で亡き父の愛人だった栗本ちか子から茶会に招かれた。その席で彼は、同じく父の愛人だった太田夫人とその娘・文子、それにゆき子と出会い。増村作品20作目にして最後の出演となった若尾文子の圧倒的な存在感が光る文芸大作。

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『女体(じょたい)』

大学の理事長を務める卓造(小沢栄太郎)の息子・行夫(青山良彦)に強姦されたミチ(浅丘)は、その慰謝料を請求するため、卓造のもとにやって来る。そこで、応対したのは秘書・石堂(岡田)。ミチは、彼の誠意ある態度に心を奪われてしまい。増村お得意の妖艶なドラマ。大映初出演の浅丘ルリ子が12回のラブシーンを体当たりで演じている。

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2004-10-18 掲載
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