「シルバーよ、安全運転に徹し車に乗ろう
」
私の運転免許証の習得は昭和39年5月で44歳でした。友達の勧めもあり、石炭の販売を考慮していたのが自動車学校へ通うキッカケでもありました。
その頃免許を取るのに高校生は20日、30歳代は1ヶ月、40才になると40日はかかると云われておりました。この時になって初めてハンドルを握っただけに、法規や構造の筆記試験は割と良くできても、いざ実地となると運動神経の鈍さに悲観したものです。それでも試験の日が練習の日より上手に出来て、1ヶ月で習得ができホットしたものです。
当時仮免も路上に出なかっただけに、早速中古車を買わされて、自分一人で1トン貨物車を試運転した時、暑くもないのに身体全体が汗だくだった緊張感は、私だけの40年前の忘れられない想い出でもあります。
然し私と同年配には免許証を取らず終いの人や、既に返納した人も多く、運転現役者は少なくなりました。中には息子から「モウ運転は危険だから辞めろ」と数年前に免許証を取り上げられた親しい友達も居ります。この友達は今では歩行が困難になり、ボケ症状も出てきてデーサービスに通わされておりますが、是も息子からの乗車禁止令による精神的な弛緩が原因でなかったかと私なりに憂慮しております。
講習会での指導員の説明では現在交通事故の中で、高齢者の占める割合が三四%と有りましたし、実際に免許更新の際にシュミレーションを観ながらでの乗車体験などで、己の運転感覚の減退を痛感させられております。
さて私の運転については、胸を張って安全に徹しているとは云えません。
今までに人身事故は起こして居りませんが、車の接触事故は数回有ります。瞬発的な注意心を欠かないように、ハンドルを握ったら真剣勝負、絶対事故だけは起こされないと心して運転しております。
息子達は私の独居を気にしているわけですが、私は車に乗れる間は野田生から離れ無いぞと明言しており、今では車が私の伴侶であり、車なしでは生活できない程かけがえのないものです。
加齢と共に走る凶器でもある車両運転の危険性は十分に承知しており、その緊張感は目も耳も、手も足も五体を活性化しており、ボケ防止に役立っていると思いますだけに、私は出来うる限り一日一回はハンドを握ることに努めております。
シルバーの皆さんよ、老化防止に発奮して安全運転に徹して今暫く車に乗り続けましょう。
今までは強制的でないのをいいことにしておりましが、ここで素直に童心(老心)に還って交通違反はするな、事故を起こすなと決意を新たにして、山田輝雄八雲地域交通安全活動推進委員立ち会いの下に、今日から紅葉のシルバーマークを愛車の前後に二枚ガッチリ貼り付けました。この記念すべき日を期して以上の拙文を認めた次第です。