総婦長講話

医師のの充足率六十%も満たない状況の中で、派遣医師も経費負担増となり、医師、看護師一丸となって頑張っているが経営環境が一段と厳しくなっている。赤字は町負担となっているが自助努力は限界に達している。今から30年ほど前高度成長の時代、医者は儲かる、病院は儲かる時代がありましたが、今は病院の七十%は赤字、病棟の閉鎖や統廃合が続出している。地域の医療はもう完全に崩壊していると云っていいでしょう。人材が都市に集中し、田舎に残るのは高齢者ばかり、国民皆保険制度が世界一の長寿国に君臨して来た日本は過去のものに成るかも知れない。何時でも何処でも好きな病院にかかる事が出来る現在の制度では、職員一人一人の最大限の努力が大切、町職員という意識がややもするとお役所的対応に陥っていないか。民間病院と比較してまだ改善の余地ははないのか、細部に渡って検証すべきでしょう。赤字だからと云って何時までも補填していると肝心の本体が参ってしまっては元の木阿弥である。町民の健康を守る医療機関が問題点をすべて公開し、町民と大いに議論のすえ早急に道筋を決める段階にきているのではないだろうか。藤谷氏の講演を聴いて考えさせられました。


藤谷智子氏