お風呂免許習得物語
<其の12>

【Q修行者】
「滝にうたれてみようと思う。」

【み・弟子】
「滝ですか。今時期寒いですよ。水は冷たいだろうし。」

【Q修行者】
「うむ。それこそ私の望む修行だ。厳しい環境に身を置き自分を見つめ直して見た いのだ。どこかひとけの無い滝はないものかな。」

【み。弟子】
「そうですね。Q名人ともなるとマスコミの目もありますからね。
人のいない滝の方が良いですね。そうそう私の出身地に滝がありますよ。 そこそこ人は訪れますけどそれは夏だけです。
他の季節は寒くて人は寄り付きません。」

【Q修行者】
「お前は何処出身だった?」

【み・弟子】
「北海道です。それではさっそく列車と宿の手配をしましょう・・・
手配完了です。明日出発できます。」

【Q修行者】
「わかった。今夜はちょっと酒を飲もう。」

【み・弟子】
「え?はい。わかりました。準備します。 珍しいな。名人がお酒だなんて。平気なふりをしてるように見えてもやっぱりショック から完全に立ち直ってないんだろうな。  用意できました。」

【Q修行者】
「よし!旅の成果に期待して。乾杯!」

【み・弟子】
「かんぱーい!うぃっ、ぷ。めいじ〜ん。来月はきっときっときっとうかりまひょう れ。」

【Q修行者】
「ううぅっぅ・・。まきさぁん。」

【み・弟子】
「ほに?だれれすかぁ?」

【Q修行者】
「きっときっと受かって俺はあなたを振り向かせて・・・ううぅぅうぅ。」

【み・弟子】
「めいじぃん。泣かないれくらさいよぉ。もっと飲みまひょ。さぁ、どんどん。」

【Q修行者】
「いや、酒よりご飯をくれ。おまえに俺のつらさがわかるかぁ。
彼女はなぁ、ふひぃっっく、まきさんはぁぁ、ううぅぅううぅ・・。」

【み・弟子】
「めいじんのかなしみはわたしのかなしみでぇすぅ。ないててもしょうがないのれ、 ここらで歌をうたっれくらさいら。」

【Q修行者】
「今日はおもいっきりうたってやるぞぉ。」

【み・弟子】
「だれのきょくをうたいますぅかぁ?」

【Q修行者】
「でいーぷぱーぷるとぉ、めたりかとぉ、ぼんじょう゛ぃとぉ、
えあろすみすとぉ、きろろ。」


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