2016年度診療報酬改定はマイナス改定となりましたが、看護職がチーム医療の中でスペシャリティを発揮し、リーダーシップをとっていかれる新たな評価も少なくありません。退院調整加算が再編強化された退院支援加算、退院直後の在宅療養支援を評価する退院後訪問指導料とそれに対する訪問看護同行加算、身体疾患で入院している認知症患者へのチーム医療を評価した認知症ケア加算、皮膚・排泄ケア認定看護師らがチームで関わる排尿自立に向けたケアを評価する排尿自立指導料など、注目される評価項目が目白押しです。
また、地域医療構想に基づく病院機能選択と相まって、高度急性期病院として7対1入院基本料算定を継続するための看護マネジメント、地域包括ケア病棟の展開なども看護が他部門と協働しながら進める重要な取り組みとなっています。
これらの点数算定には、もちろん様々な要件・施設基準のハードルはありますが、看護部が患者への質の高いケアの提供と人材育成、医療機関経営への貢献などの観点から積極的に取り組み、届出がなった事例は枚挙にいとまがありません。
本誌では看護に関わる主要な点数の算定への取り組み事例をレポート。看護マネジメントの重要性を確認するとともに、今後算定を目指す医療機関への道標とします。なお、排尿自立指導料は、北海道がんセンターが6月1日付けで道内第1号の届出を行いましたが、取材日程の関係から本号で紹介することができず、8月号以降で掲載を予定しています。
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