2025年に向けた医療・介護の提供体制の構築・推進においては、さまざまな意味で看護職がいかに幅広く活躍するかが鍵と言われています。2015年からスタートした特定行為に係る看護師の研修制度は、看護師としてのアイデンティティをベースに、手順書による医師の包括的指示のもとでタイムリーに患者に対応することで、効率的かつ質の高い医療等を担保することに期待が寄せられています。活動の場は在宅に限らず、急性期など看護師が働く場すべてが想定され、実際、研修修了者はさまざまな現場で活躍しています。厚生労働省では、この特定行為研修修了者を2025年までに10万人以上確保することを目指し、周知活動や財政的支援を行っていますが、まだまだ制度に対する理解をはじめ指定研修機関数なども少ないのが現状です。本号では、2017年12に行われた北海道医療大学大学院看護福祉学研究科FDセミナーと公益社団法人北海道看護協会共催の特別公開セミナーにおける厚生労働省医政局看護課の島田陽子看護課長の講演や実践等を紹介し、特定行為研修制度について改めて学びます。
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