小樽市手宮と札幌間に北海道で初めて鉄道が開通したのが、明治13年(1880年)のこと。現在、小樽市総合博物館がある一帯は、当時は手宮駅のほか、機関車庫などの鉄道を維持していくためのさまざまな施設に加え、石炭積み出しに関わる諸設備も建っていた。現在「機関車庫三号」と呼ばれる建物は、明治18年に竣工。時代の変遷とともに、役割を終えた機関車庫だが、昭和35年に当時の国鉄によって北海道で最初の「鉄道記念物」に指定され保存されることとなり、同37年には大規模な改修工事が行われた。さらに旧手宮鉄道施設が、平成13年に重要文化財に指定。文化庁と北海道の協力のもと、機関車庫三号の保存修理が平成18年から着手され、平成21年に完成した。
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