北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)4月27日付 

16年度道内市町村病院、赤字14%増の115億円に

 道がまとめた2016年度市町村病院事業の業務概況によると、病院事業数は前年度と変わらず83事業・90病院(うち6事業6病院が民間譲渡や診療所化による想定企業会計)、経常収支合計は115億7,300万円の赤字で、赤字額は前年度から14%(14億3,700万円)膨らんだ。
 黒字事業数は前年度と同じ33事業、経常利益は34%減の6億2,400万円、赤字事業数は6割にあたる50事業で、経常損失は10%膨らみ121億9,700万円。経常収支比率は0.6ポイント減の95.4%となり、漸減傾向が続いている。

 


北大遺制研・藤田教授ら、「肥満で発がん」一因解明

 北大遺伝子病制御研究所分子腫瘍教室の藤田恭之教授らの研究グループは、がん超初期段階に免疫系を介さず正常細胞が変異細胞を体外排出する「細胞競合」において、肥満による脂肪酸代謝亢進と慢性炎症が変異細胞の排除を抑制することをマウス実験で突き止めた。肥満マウスに抗炎症剤を投与すると排除が促進されたことから、藤田教授らが目指す世界初のがん予防的治療薬の開発につながることが期待される。
 生物学・医科学の米専門誌「Cell Reports」に25日付でオンライン公開された。

 


仁楡会、長期入院・高齢患者にリハビリ

 札幌市南区の仁楡会病院(丸晋太朗理事長、松村欣也院長・100床)は、4月から理学療法士を1人採用し、入院でリハビリテーションを開始した。高齢患者や長期入院患者等の身体機能の維持回復だけでなく、状態の細かな変化の気づきにもつなげている。
 同病院は、泌尿器科を専門に急性期、障害者各50床の2病棟を有し、人工透析は付属のクリニックを含めて108床を運用している。

 


開西の手術室看護師、体位確認表を工夫

 帯広市の開西病院(細川吉博理事長・196床)の手術室看護師は、独自の体位確認表を作成した。視覚的に工夫することで、忙しい中でも安心・安楽な手術体位を確保できるほか、アセスメントの在り方について考え直すきっかけとなっている。
 これまでは、体位保持に使用した物品のみを記載した確認表を活用していた。しかし、術中に体位物品の圧迫による上肢の血流障害が発生したのを契機に、体位の観察をより厳格に行う必要性に迫られたという。

 


道内日赤10病院の18年度予算、医業収益 微増の555億円

 日赤が道内で運営する10病院の2018年度医療施設特別会計予算(収益的収入ベース)がまとまった。病院収益は前年度当初予算比3.3%増の608億800万円、医業収益は0.3%増の555億4,200万円と、2期連続の黒字を見込んでいる。
 旭川病院は、17年秋の病棟再編で病床数を削減したことから、入院患者数が減少するものの、病床利用率は5.2ポイント増の89.6%を目指す。外来患者も減るが、化学療法等の増加で診療単価がアップ。ジェネリック医薬品の導入や同種同効薬の使用方法見直し、室料差額徴収率、人間ドック、一般健診、ドクターヘリ運航委託費等の増加を見込んでいる。

 




●循環器疾患の緩和ケア案、初期段階から提供を─厚生労働省
●大学病院勤務医の実態調査、子育て環境整備に課題─医学部長病院長会議
●「専門家検討会」初会合 役割・経営改善を協議─市立札幌
●日看協 特定行為研修で調査 ポイントに受講環境

●調整会議は医師会の役割重要─日医委、地域医療構想で報告書


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