北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2022年(令和4年)12月19日付

次期医療計画意見まとめ案 感染症を加え、5疾病6事業に
                 在宅医療圏、拠点医療機関明記

 厚生労働省は「第8次医療計画等に関する検討会」を開催し、意見の取りまとめ案を提示した。医療提供体制について、がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病および精神疾患の5疾病、救急、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療(小児救急医療を含む)、新興感染症発生・まん延時における医療の6事業ならびに在宅医療を、医療計画に定めるとし、それぞれの見直しの方向性、具体的な内容、指針の見直し案などを記載した。


医労連コロナ7次緊急調査 救急受入断わり4割に上る
                 7割強が「人員確保」求める

 医労連は、第7次「新型コロナ感染症」に関する緊急実態調査結果を公表した。第7波(7?9月)では、医療機関の4割がコロナ以外も含む救急搬送の受け入れを断っており、うち重点・協力医療機関が8割強、コロナを受け入れていない医療機関も1割程度みられるなど、「第6波の約2倍のひっ迫度だったことがうかがえる」としている。またクラスターは6割近くの施設で発生、その7割が重点・協力医療機関となっており、政府に求める対策として、7割強が人員確保を挙げていた。


EGFR上皮がん 増殖制御ペプチド同定
           北大薬学松田教授ら STAP─2阻害で

 北大薬学研究院の鍛代悠一助教と松田正教授らの研究グループは、5大がんなどの上皮がん細胞におけるEGFR(上皮成長因子受容体)タンパク質量を減らし、がん細胞増殖を制御する新規ペプチド「STAP─2由来2D5阻害ペプチド」を同定したと発表した。投与により、EGFRとSTAP─2の分子間相互作用が阻害される。グループでは、新たな抗がん剤開発が期待できるとしている。論文は11月、「The Journal of Biological Chemistry」に掲載された。


小樽市立 ヘルニコア治療90例以上実施
                神経根ブロック併用で負担軽減

 小樽市立病院(並木昭義事業管理者、有村佳昭院長・388床)は、腰椎椎間板ヘルニアの低侵襲治療の一つとして、椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)を早期から実施。神経ブロック治療との併用で患者の負担を軽減するなど独自の工夫も行っており、後志管内のさまざまな医療機関から数多くの紹介を受け、道内でも有数の症例数となっている。


柏葉脳神経外科 ヒヤリハットに音声入力活用
                   入力業務が大幅に効率化

 豊平区の柏葉脳神経外科病院(寺坂俊介理事長・144床)は、ヒヤリハット報告を増やすため、看護師やリハビリスタッフが持ち歩いているスマートフォンの音声入力システムを活用。さらに部署ごとにヒヤリハット報告の目標数を設けるなど、院内全体で取り組んだことにより、半年で昨年実績を超えるまで報告数が増えている。


道内一般病床利用率続落 21年病院報告、在院は短縮も

 厚生労働省の2021年病院報告の概況によると、道内一般病床の年間平均在院日数は前年から0.5日短縮の17.3日だったが、19年度の水準までは回復しなかった。病床利用率は前年度に続いて下落、2.3ポイント低下の66.9%。精神病床は在院日数が大きく延伸し、利用率は低下。療養病床は在院が短縮したものの、利用率はやや低下している。


●全世代会議 改革の方向性へ3段階で整理 足元課題にかかりつけ医機能、法人改革

●介護保険制度見直し意見案提示 複合型サービス新類型の創設
 キャリアアップ・処遇へ仕組み検討

●24年度臨床研修医募集定員 全国上限1万1209人に

●函館整形外科クリニック ACL再建術後に独自評価 8割近い復帰率を達成

●日看協 専門・認定看護師処遇調査 資格取得に支援なしが多数

●医科診療 3.7%圧縮─国民医療費20年度概況 入院は3.3%減る

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