北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2023年(令和5年)2月13日付

流行初期は入院500医療機関が目安 新興感染症対応での協定締結

              過剰地域でも特例的に増床許可可能に

 厚生労働省は、第8次医療計画策定において、新たに6事業目となる「新興感染症対応」の方向性案を示した。都道府県と医療機関との間の病床確保等の協定締結等では、流行初期(3カ月程度)の医療確保措置の対象となる入院医療機関について、1500重点医療機関(2021年11月時点)のうち500カ所程度、入院患者数は約1.5万人、重症者数はその1割の約1500人の受け入れを目安とし、要請後原則1週間以内に即応化することや、一般患者の対応について、後方支援機関(後方支援の協定を締結する医療機関)との連携も含め、あらかじめ確認を行うことを盛り込んだ。感染流行初期には、初動対応のハードルが高いことから、補助金や診療報酬が充実するまで、財政的な支援を行う仕組みを設けるとした。


空き病床の見える化システムを構築 

       札幌市23年度予算案 ウィズコロナ下の救急医療強化

 札幌市は、2023年度一般会計予算案を発表した。新型コロナウイルス感染症対策関連費として1221億円を計上するなど、過去最大の予算規模となり、保健福祉費は前年度比2.3%・111億円増の4874億円となった。ウィズコロナ下の救急医療対策として、二次救急当番病院への補助体系の見直しのほか、拠点病院、準拠点病院に対する新たな補助金を設定。救急医療の見える化を図る。


札医大・旭医大 配分額横ばい
          22年度科研費1回目配分 新規採択率が上昇

 文部科学省と日本学術振興会は、2022年度科学研究費助成事業(補助金分+基金分)配分状況(1回目)の概要を公表した。新規採択と継続分の合計件数と、間接経費を除いた直接経費の配分額は、札医大が263件、3億2190万円(前年265件、3億2620万円)、旭医大は151件、1億9970万円(同153件、2億700万円)と、いずれも件数・配分額ともに概ね横ばいだった。


札幌清田整形外科 側弯症に対する新たなアプローチ

               国際認定資格者がシュロス法実施

 清田区の札幌清田整形外科病院(片平弦一郎理事長、小幡浩之院長・109床)は、側弯症患者に対しシュロス法によるリハビリを提供している。国際認定資格を取得した佐々木紫乃理学療法士が、外来でのリハビリだけでなく、在宅での自主リハビリも支援し、症状の改善・進行防止に力を入れている。


手稲渓仁会こども救命センター
             急性期から在宅までシームレスな医療

 手稲区の手稲渓仁会病院(田中繁道理事長、古田康院長・670床)は、救命救急センターを備え、ドクターヘリ基地病院として地域の急性期医療を担う一方、小児科では以前から小児救急医療に加えて小児循環器診療、小児心臓血管外科手術などの高度医療を提供している。2014年には全道初の小児集中治療科を設置。道内各地から小児重症患者を積極的に受け入れ、21年度からは「こども救命センター」として活動している。


道医療データ分析センター 地域分析は23年度5圏域対象
           外来機能報報告や協会けんぽ資料を新活用

 道の医療データ分析センター運営協議会が開かれ、これまでのレセプト(国保・後期高齢者等)、病床機能報告、DPCの各データに加えて、2023年度から外来機能報告データ、協会けんぽ提供データも活用し、より一層受診動向の見える化を図る一方、地域分析は道南(南渡島)、道央(北空知、後志)、道北(上川北部、富良野)、オホーツク(北網)、釧路・根室(根室)の3次医療圏から1地域以上を選定することや、分析データに関するホームページを新たに立ち上げることを決めた。


●4月からのオン資特例措置 オンライン・往診は加算3算定不可

●介護サービス収支差率 21年度0.9P減3.0% 17サービスがマイナスに

●基礎研究医 本道設置なし 臨床研修医24年度定員 全国31校が設定

●短時間型移行へ筋力が鍵 西堀 2通所リハ身体機能比較

●製鉄記念室蘭 かかりつけ医とのホットライン開設

●札幌市 23年度GH整備5事業者 特定施設は北区定員80人

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