北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2023年(令和5年)4月10日付

DPC病院 本道増減なく95施設
             機能評価係数II 北見赤十字が全国首位

 厚生労働省は、DPC対象病院に適用する基礎係数、機能評価係数I・II、激変緩和係数を告示した。本道の対象病院数は各群のいずれも前年度から増減なく、大学病院本院群3施設、特定病院群7施設、標準病院群85施設の計95施設。標準群の北見赤十字病院は機能評価係数IIが0.1840で全群を通じて全国トップ、帯広厚生病院は0.1640で前年度に続いて特定群の全国首位となった。


赤字割合が73.0%に改善 入院の医師診療収入がアップ

                ─公私病院連盟22年運営調査

 全国公私病院連盟がまとめた、2022年病院運営実態分析調査によると、総損益差額からみた赤字病院割合は前年比3.9ポイント減の73.0%と、2年続けて改善した。開設者別では、自治体が3.1ポイント減の88.8%、その他公的が0.8ポイント減の67.7%、私的は9.6ポイント減の52.4%で、いずれも黒字割合が増えた。


北大消化器外II 外傷外科医の育成を CF挑戦、地域の救命向上へ

 北大消化器外科学教室II(平野聡教授)は、本道で不足する外傷外科医を育成し、地域における外傷救命を充実させるシステム「Hub&Spokes(H&Ss)」の整備資金を募るクラウドファンディング(CF)に挑戦中だ。今月29日まで1千万円以上の目標額を掲げており、達成できれば地域で初期治療を担う外科医が適切な技術を習得する研修や、症例数が多い国内外病院で手術経験を積む研修の費用、効率的な講習法の開発費などに充てる。平野教授は「広域な本道の各地で発生した重症外傷を救命につなげるためには、地域の一般外科医が初期対応能力を身に付けることが重要。本道の地域医療を充実させる教育・救命体制整備にぜひ力を貸してほしい」と訴えている。


定山渓 全病棟にST配置 各種ニーズに対応し幅広く活躍

 南区の定山渓病院(成田吉明理事長、中西克彦院長・295床)は、全ての病棟に言語聴覚士を配置しており、各病棟の機能に合わせた検査やリハビリを提供している。各病棟での言語聴覚士が果たしている役割を検証。その効果や課題を明確化することで、今後の配置ローテーションの見直し、スタッフ教育、多職種連携につなげている。


中村記念 内服自己管理能力の向上へ
                独自のアセスメントシート導入

 中央区の中村記念病院(中村博彦理事長・499床)は、内服自己管理能力のアセスメント力向上へ、アセスメントシートの作成や、フローチャートの見直しなどを実施。内服自己管理が可能な患者へのサポートの充実のほか、看護師にとって患者の背景も含め、管理能力有無の判断について改善を図るきっかけにもつながっている。


網走市 今秋から医療MaaSの実証運行
                  網走厚生が訪問し移動軽減

 網走市は、通院困難な患者を対象に、医療MaaSの2024年度本格活用に向け、今秋からの実証運行を開始する。看護師が専用車両で患者宅を訪問し、病院から医師がオンライン診察を実施し、患者の利便性向上を図る。

 同市では高齢化率が31.5%と増加、医療機関への移動困難な患者が増えるとともに、訪問診療の際の医師の移動負担軽減が課題となっている。


●循環器病対策推進へ 第2期基本計画を決定 年齢調整死亡率減少を目指す

●道内13施設がA評価 22年の救命救急センター

●臨床研修見直し議論開始 医道審部会 来春報告まとめ

●札幌南一条 多職種連携で透析運動療法導入 ToDoリスト活用 流れ可視化

●札幌東徳洲会 中央管理導入で拘束具使用減少 洗濯費用の削減効果も

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