北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2023年(令和5年)4月24日付

道内専攻医23年度採用数13.5%減、過去最少296人
                 内科・外科が急減、総診12人

 日本専門医機構は、2023年度専攻医の採用数(3月末現在)を公表した。本道は18年度の新専門医制度開始から初めて全19基本領域で採用者があったが、合計は前年度から46人(13.5%)減り、過去最少の18年度と同数の296人となった。2年前の研修医数(321人)の92%の水準。領域別最多は内科の70人(前年度比18人減)で、過去最少だった20年度を9人下回った。外科も過去最少の23人(8人減)、総合診療は例年並みの12人(3人減)。


薬剤師の偏在指標を初公表 病院は0.80、36年も目標下回る

                本道は病院0.86、薬局1.01に

 厚生労働省は、薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会の第13回会合を開催。次期の第8次医療計画で薬剤師確保が盛り込まれることから、薬剤師確保計画ガイドライン案を提示する一方、初めて都道府県ごとの薬剤師の偏在状況を公表した。薬局薬剤師の偏在指標は1.08に対し、病院薬剤師は0.80と大きく下回り、本道は薬局薬剤師1.01、病院薬剤師0.86と同様の状況だった。また病院薬剤師については、将来時点の2036年でもほとんどが目標を下回る見込みとなっている。


感染症で人獣連携が重要
           道医・北獣シンポジウム 教育の必要性も

 道医(松家治道会長)と道獣医師会(高橋徹会長)の連携シンポジウム「北海道における新型コロナウイルス感染症の新展開」が開かれた。根室管内中標津町のやまだ動物病院の山田恭嗣院長が国内初の飼い猫の発症例について、道保健福祉部の人見嘉哲技監(道立衛生研究所所長兼務)は道内における発生当初からの対策について講演。ディスカッションでは、今後の新興・再興感染症対策等で医療と獣医療の連携が重要であるほか、感染症教育の必要性についても課題を共有した。


製鉄記念 カテーテル型循環補助装置導入
              低侵襲 安定した血圧で手術可能に

 室蘭市の製鉄記念室蘭病院(松木高雪理事長、前田征洋院長・347床)は、心原性ショックにおいて、カテーテルを心臓内に挿入し血液循環を補助する「インペラ」を導入した。高橋弘循環器科科長は「血圧が安定した状態で経皮的冠動脈インターベンションができ、安心感をもって治療に臨むことができる」と話す。


国立函館 便秘診断 超音波が有用 検査低侵襲化を検証

 函館市の国立函館病院(岩代望院長・365床)は、便秘診断における超音波検査の有用性を検証した。便とガスを見分けることは難しいものの、その存在を診断することについては有用であることが分かった。非侵襲で繰り返し検査可能なことから、便秘診断への活用に向け、課題解決を図っていく考えだ。


コロナ禍からの再生目指す
          道厚生連事業計画 23年度医業収益829億円

 道厚生連は、事業収益が前年度予算比若干減の8520億7200万円、医業収益は若干増の829億600万円に上る2023年度事業計画案を決定した。23年度はコロナ禍再生の正常化、感染症と一般診療の共存をテーマに掲げ、財政基盤の安定化、地域医療構想に基づき、25年、その先の地域・利用者実態を見据えた医療提供体制を構築していくとした。


●第4期がん対策推進基本計画 予防、医療、共生が柱 検診受診率60%目指す
●早期集中型訪問リハビリ 日慢協が推進提言
●札医大 翼を表現、広報に活用─コミュニケーションマーク制定
●帯広厚生 省エネセンター会長賞受賞 熱源機の中に熱回収ヒートポンプ
●函館・高橋 訪問リハビリの効果検証 達成感・満足感の認識差判明
●「認定薬局」メリット スキル向上や多職種連携等が多く─保険薬局協会調査

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