北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2023年(令和5年)6月5日付

次期・道医療計画策定へ 本格的議論をスタート  

 道総医協地域医療専門委員会(委員長・佐古和廣道医副会長)の2023年度第2回会合が開かれ、次期の第8次北海道医療計画(24?29年度)策定に向けての本格議論をスタート。24年度の診療報酬、介護報酬の同時改定に合わせて、外来医療計画、医師確保計画も同一冊子として一体化することや、外来医療計画については2次医療圏と同じ21区域を設定することが了承された。


オンライン診療の推進へ 遠隔診療含め形態や特徴等も記載

 厚生労働省は、「オンライン診療その他の遠隔医療の推進に向けた基本方針案」を示した。「オンライン診療等(医師と患者間での遠隔医療)」では、通院に伴う患者負担の軽減や継続治療の実現、訪問診療および往診等に伴う医師の負担軽減、医療資源の柔軟な活用をはじめ、患者がリラックスした環境での診療実施、感染症へのリスク軽減、「医師等医療従事者間での遠隔医療」では、医療資源の少ない地域における医療確保への貢献、効率的・効果的な医療提供体制の整備、ICT利用により働き方改革等寄与への役割期待に加えて、DtoP、DtoDをはじめとするさまざまな形態やその特徴を挙げて、積極的な取り組みを促す一方、利用実態、現状の課題、取り組みの方向性なども明記している。


「運動でがん抑制」解明へCF 分子特定の資金募る

創薬へ社会と共に研究

 旭医大腫瘍病理分野の田中宏樹助教は、運動で筋肉から血液中に放出されるとみられる「肝がん細胞抑制分子」の特定を目指し、研究資金を募るクラウドファンディング(CF)を開始した。CFサイト「READYFOR」を通じ、目標額は6月30日までに400万円。これまでの研究では運動させたラットの血液を肝がん細胞に加えて培養すると、がん細胞の増殖が抑制されたといい、田中助教は「創薬が最終目標だが、社会の皆さんとともに、運動ががんの予防や治療に重要であることを周知しながら研究を進めたい。運動を治療に取り入れている病院等にも支援をお願いしたい」と呼びかけている。


カレスサッポロ 新病院にコマンドセンター設置 院内情報を一括管理

 中央区の社会医療法人カレスサッポロ(大城辰美理事長)は、札幌総合卸センター商業団地跡地(東区北6条東3丁目)で、「カレス記念病院」の2025年4月開院を目指して建設を進めている。新病院では、院内の現状をリアルタイムで把握し、統制することができるコマンドセンターを新設する計画だ。


中村記念 ADDIE活用し病棟勉強会 学習課題・ニーズを分析

 中央区の中村記念病院(中村博彦理事長・499床)は、インストラクショナルデザイン(ID)に基づき、ADDIEモデルを活用した障害者病棟で人工呼吸器に関する病棟勉強会を実施した。ラダーレベル???の看護師が講師役を務め、ニーズに合った学習内容で参加者の満足度は高く、勉強会後には全員が人工呼吸器の看護に自信が持てるようになったと高評価だ。


医療法人21年度決算 事業利益率が改善 WAM調査

小規模は3割赤字

 福祉医療機構がまとめた貸付先医療法人(2669法人)の2021年度決算に基づく経営状況によると、事業収益の増加が事業費用の増加を上回り、事業収益対事業利益率は前年度から2.0ポイント増の1・9%に上昇、19年度とほぼ同水準に回復した。ただし事業収益規模が小さい法人は依然3割程度が赤字となっている。


●「骨太の方針2023」骨子案を提示 経済財政諮問会議で
●次期「道がん対策推進計画」 3専門部会設置 今秋にも素案
●修了要件を緩和 臨床研究医 24年度から年数短縮など実施
●自宅リハビリは運動強度低値に 的確なアドバイスが必要 北海道循環器
●SVSで患者の社会的背景分析 多職種カンファで意思決定支援 勤医協札幌
●コロナ医療体制への継続支援を 全自病3団体 10項目の要望書提出

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