北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2023年(令和5年)6月12日付

医師少数1増の11区域に 17圏域で全国順位低下 医師確保計画  

 道医対協は、2023年度第1回「地域医療を担う医師の確保に関する検討委員会」「地域枠医師キャリア形成支援検討委員会」「専門医制度等に関する検討委員会」(座長・佐古和廣道医副会長)の合同会議を開き、24年度からの次期道医師確保計画策定へ向けた議論を開始した。次期計画の基礎資料となる新たな医師偏在指標が道から示され、道内21の2次医療圏のうち17圏域で指標が上昇した一方、全国と比べて増加幅が小さく、17圏域は順位が下がり、医師少数区域は1つ増えて11圏域となった。また参考値として勤務施設別の指標も示され、診療所医師の状況はほとんどの圏域が全国下位であることも分かった。


救急安心センター 22年度利用は4・4%増加

「小児・発熱」が6割以上アップ

 札幌市は、電話による救急医療相談窓口「救急安心センターさっぽろ」の2022年度利用状況をまとめた。新型コロナウイルス感染症の感染拡大とともに大幅に増加となった前年度に引き続き、4・4%・1万4137件増の33万2335件となり、1日当たりも38・7件増の910・5件だった。


道外流出・道内流入の専攻医 ともにPG・勤務地を重視 道調査

 新専門医制度の開始以降、道外に流出する専攻医数が道内に流入する人数を上回る状況を受け、道は今後の専攻医確保策検討の参考にするため、道内で初期臨床研修修了後に道外で勤務する医師と、道外で臨床研修後に道内で専門研修を行う専攻医にアンケート調査を行った。客体数は少ないが、道外勤務医師の多くに道外居住経験があった一方、道内流入専攻医の多くは道内居住経験がなく、流出入のいずれも専門研修プログラムと勤務地を重視する傾向が強かった。本道で勤務する条件はともに給与・待遇が多く、ワークライフバランスも挙がった。


そうべつ温泉 24年秋に移転オープン 伊達市移転で経営基盤強化

 胆振管内壮瞥町のそうべつ温泉病院(三井慎也理事長、合地研吾院長・60床)は、伊達市山下町への移転新築に向け、新病院を着工した。2024年5?6月に竣工し、秋には「交雄会だて病院」としてオープンする予定で、都市部への移転で経営基盤の強化を図る。


財政審「春の建議」提出 公費等が増加しない取り組みを

 財務省の財政制度等審議会が開かれ、「歴史的転機における財政」と題した「春の建議」について、鈴木俊一財務相に提出した。医療では地域医療構想実現に向けたさらなる法制的な対応や、新規開業規制も含めた医療機関の偏在問題への対応、医療DXを活用した医療の効率化と質の向上、リフィル処方箋の活用促進などの取り組みの重要性のほか、コロナ禍で積み上がった医療機関等の積立金活用、医療・介護の報酬改定で公費や保険料が増加しないよう取り組むことも盛り込んだ。


●「医療措置協定」締結等 24年9月までに完了を ガイドライン 厚労省が通知
●規制改革推進会議が答申 医師非常駐診療所の都市部拡大
●医療人材養成PG 北大2事業ともにA 病院経営支援と外科解剖・手術 
●JCHO札幌北辰 自己除圧できる患者への介入必要
●セキュリティ対策へ 人材と費用手当てを 日医総研レポート

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