北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

2023年(令和5年)7月31日付

透析22年度実施 道内253医療機関に

          ベッドは1.4%減6455床、圏域格差が縮小

 道が2022年12月1日現在でまとめた透析医療の現況(回答施設の集計)によると、透析実施施設は前年より5施設減って253施設で、透析ベッド数は1.4%、93床減の6455床となった。施設合計の1日当たり最大受け入れ能力は213人分減の1万2986人分で、圏域格差は1.91人から1.44に縮小した。


道厚生連22年度決算 医業収益は1.5%増の795億円                      

               診療制限等で経常損出41億円に

 道厚生連の2022年度決算は、医業収益が前年度比1.5%増の795億4300万円、その他事業と事業外を含む事業収益合計は1.2%増の818億3800万円だった。感染症病床の確保や職員自宅待機、一般診療制限などを余儀なくされた上、物価高騰の影響が光熱費や医療材料費などの事業費用に大きくのしかかり、経常損出は約41億円となった。しかし国の緊急包括支援補助金継続や自治体の助成金などにより、当期余剰金は約47億円を計上することができたとして、23年度は、「コロナ禍体制の正常化を図り、感染症と一般診療の共存をテーマに掲げ、地域で安心して利用できる、病院づくり、施設づくりにまい進したい」としている。


北大薬グループ 新T細胞阻害剤を開発

        自己免疫疾患増悪化を抑制 STAP─2標的に 

 北大薬学研究院の佐々木悠斗研究員、松田正教授、道科学大薬学部の柏倉淳一教授らの研究グループは、細胞内シグナル伝達に関わるアダプター分子「STAP─2」を標的とした新たなT細胞阻害剤を開発し、自己免疫疾患の病態を抑制する作用があることを見出した。T細胞受容体(TCR)を構成するタンパク質CD3ζとSTAP─2の結合を阻害するペプチドを実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)マウスモデルに投与したところ、病態が抑制されたという。論文は「The Journal of Immunology」に7日付で公開された。


新札幌整形外科 関節内治療にPFC─FD導入
                  患者自身の成長因子を活用

 厚別区の新札幌整形外科病院(吉本尚理事長・88床)は、変形性膝関節症などに対するバイオセラピーの一つ、血小板由来因子濃縮物フリーズドライ化(PFC─FD)療法を導入した。患者自身の血液を利用するため副作用がほとんどなく、身体的な負担が少ないことから、高齢者やスポーツ選手などさまざまなニーズに対応できる。


苫小牧東 特色のあるロボットリハ展開 
                研究チームで稼働の均等化調整

 苫小牧市の苫小牧東病院(橋本洋一理事長・260床)は、リハビリロボットを複数導入。それぞれのロボットに研究チームを設けることで、スタッフへの使用方法の訴求や稼働数の均等化を行い、他施設と差別化を図ったリハビリを実践して地域医療を担っている。


●中医協入外分科会 「DtoPwithN」推進へ 退院支援、難事例の評価を
●道移植推進財団 道民大会は11月25日 院内CO講習会、類型別で実施
●AJMC調査 学生8割が地域枠容認 総合診療への関心7割に
●支援ネットワーク構築へ 桑園認知症ケア研究会発足
●美田内科循環器科 フィットプラスでHIIT実施 持久力や体力向上に効果的

ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。