北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2023年(令和5年)10月30日付

道医対協3検討会 次期医師確保計画素案(案)を了承
             引き続き医師少数スポットの設定なし

 道医対協は、2023年度第3回「地域医療を担う医師の確保に関する検討会」「地域枠医師キャリア形成支援検討会」、第4回「専門医制度等に関する検討委員会」の合同会議(座長・佐古和廣道医副会長)を開催。道は、次期道医師確保計画策定に向け、国から示された「医師確保計画策定ガイドライン?第8次(前期)」を参考に、第1期計画に係る評価結果を踏まえこれまで議論してきた内容を踏まえた素案(案)を報告し、概ね了承した。ガイドラインでは、医師少数区域以外の区域において、「医師少数スポット」を定めることができるとしているが、無医地区や準無医地区を無条件に設定することや、病院が存在しない地域でも必要な医療を他の区域の医療機関でカバーしている場合などはスポット設定が適切でないとされていることから、1期計画に引き続き、道内ではスポットを設定しないとした。


岩見沢市立総合 看護部から薬剤部へ持参薬管理をタスクシフト
                  共通目的を設定し段階運用

 岩見沢市立総合病院(小倉滋明院長・484床)は、働き方改革の一環として看護部が行ってきた「持参薬管理」を薬剤部へタスクシフトした。看護師の負担軽減のほか、薬剤師へ移管することにより専門性が高まり、質の高い医療提供へとつなげている。


札医大金関研究グループ hERV由来の腎がん抗原を同定
                免疫プロテオゲノミクスを応用

 札医大病理学第一講座(鳥越俊彦教授)の金関貴幸講師を中心とする研究グループは、旭医大腎泌尿器外科学講座との共同研究で、免疫プロテオゲノミクスと呼ばれる新しい技術を用いて腎がん組織を解析。腎がん細胞にはヒト内在性レトロウイルス(hERV)に由来するがん抗原が提示されていることを発見した。新しい治療標的あるいは免疫治療効果バイオマーカーとして臨床応用が期待できるという。


24年度介護報酬改定の施行時期
            6月変更で意見分かれる─社保審分科会

 厚生労働省は2024年度介護報酬改定に向け議論している第227回社会保障審議会介護給付費分科会で改定施行時期を論点に提示。現場職員や請求ソフト等製造・供給業者(ベンダ)の集中的な業務負荷を平準化するため、24年度診療報酬改定が6月1日施行に後ろ倒しされることに足並みをそろえる対応について委員の意見は分かれ、「必要性を感じない」「唐突感がある」など慎重な検討を求める意見が相次いだ。24年度改定に向けた基本的な視点案も示された。


旭医大開学50周年 次の50年へ原点回帰 

             「マルチタスク型地域医療医」育成へ

 旭医大(西川祐司学長)は11月5日、開学50周年を迎える。4日には旭川市内で記念式典を執り行う。時代と社会の要請により「地域医療に根ざした医療、福祉の向上」を建学理念として誕生した同大は、道東・道北の地域医療充実に貢献してきた。2008年からは地域医療の担い手を地元から育てていくことを目的に「地域枠」を導入し、現在は道内出身者が入学定員の約半数を占める。さらに今後、急速な過疎化と少子高齢化が進む地域の医療ニーズを大学として責任をもって把握し、必要な能力をもった「マルチタスク型地域医療医」を育成する構想を打ち出している。建学の原点に立ち返り、新たな取り組みに着手した西川学長に、50周年を迎える思いを聞いた。


●賃上げや物価高騰等踏まえる─諮問会議 同時改定で武見厚労省
●耳鼻咽喉科麻生北見 小児プレパレーション 入院前に変更で不安解消
●道医療大 北広島移転へ基本合意 大学病院、歯科クリニックも
●道老健大会三好氏講演 在宅復帰後の生活まで視野に 入所直後からチームケアを

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