北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2023年(令和5年)12月18日付

24年度診療報酬改定へ基本方針を決定 
          基本的視点は人材確保・働き方改革等4項目

 2024年度診療報酬改定の基本方針について、厚生労働省の社会保障審議会医療部会と医療保険部会で決定した。改定の基本的視点は、「現下の雇用情勢も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進」「ポスト2025を見据えた地域包括ケアシステムの深化・推進や医療DXを含めた医療機能の分化・強化、連携の推進」「安心・安全で質の高い医療の推進」「効率化・適正化を通じた医療保険制度の安定性・持続可能性の向上」と4項目となっている。


北海道整形外科記念
      人工股関節、膝関節置換術にロボティックアーム導入

 豊平区の北海道整形外科記念病院(加藤貞利理事長、199床)は、人工股関節、膝関節全置換術にロボティックアーム手術システム「Mako(メイコ)」を10月から導入し、同月末時点で27件の手術実績につながっている。これまではナビゲーションシステムとデジタルバランサーの2つのパーソナルコンピューターを併用して、変形が著しいケース等へも精度の高い全置換術を施行してきたが、中程度から軽度変形、特に部分置換術についてはメイコを積極的に適用して更なる精度向上に励む考え。


函館五稜郭 業務量調査のシステム化 グラフや表が瞬時に表示

 東区の東苗穂病院(星野豊理事長・161床)は脳卒中などによって手指に麻痺のある患者へのリハビリをサポートする「MELTz(メルツ)」を導入した。患者の微弱な筋電をAIが高精度に解析し、一人一人に合った筋肉の動きのパターンを学習しながら適切なアシストにつなげる。20分程度の使用で手指に動きが見られたなどの効果が表れており、回復期リハ科マネジメントリーダーの三浦拓理学療法士は「札幌市内近郊で導入したのは当病院が初。回復期リハの目玉にしていきたい」と意気込む。


北大遺制研・村上グループ AIナノポアでウイルスを識別
                  コロナの各変異型にも対応

 北大遺伝子病制御研究所分子神経免疫学分野の村上正晃教授を中心とする研究グループは、阪大産業科学研究所谷口正輝教授らの研究グループと共同で、AIナノポアを用いて、変異型新型コロナウイルスを1個単位で、高精度に識別することに成功した。また、AIナノポアは、変異型ウイルスのスパイクタンパク質を識別していることが判明。AIナノポアを用いてオミクロン型の唾液検体を検査した結果、感度100%、特異度96%を達成した。同研究は、北大ムーンショット型研究開発事業の一環。


訪問・通所、複合型サービス創設は見送り
                  ─社保審介護給付費分科会 

 2024年度介護報酬改定に向けた議論が大詰めを迎えている。厚生労働省は第234回社会保障審議会介護給付費分科会で、24年度改定で新設を検討してきた「訪問介護と通所介護を組み合わせた複合型サービス」創設を見送る意向を示した。


半数の病院が赤字 診療報酬引き上げ切望
                  ─道保険医会医業経営調査 

 道保険医会が、道内病院を対象に10〜11月に実施した医業経営アンケートによると、2023年8月の収益をみると前年同月に比べ、減収・赤字が39.2%、減収・黒字が26.3%、増収・赤字が11.5%、増収・黒字が23.0%と、半数の医療機関で赤字になっていることが分かった。


●特例水準指定対応医療機関8.6% 宿日直維持、派遣引き上げ不安高く─日医調査
●斗南 高位腹膜切開でのTAPP法導入 手術時間短縮で低侵襲化
●札幌清田整形外科 薬剤特性に応じたリエゾンサービス 独自ツールで速やかな導入へ 
●NAFLDの名称と分類法変更へ 消化器病・肝臓学会
●札幌市介護保険料 現行同程度月額5773円 下旬から意見公募
●診療報酬改定で意見 診療側・大幅プラス改定を強調

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