シュノンソー城

Chateau de Chenonceau

 歴代の城主として歴史に名を残した主人公たちはみな女性であったシュノンソーの城。城と庭は一般に公開され、ヴェルサイユ宮殿に次いで、フランスで2番目に観光客の多い城だそうです。('13.11)

城全景

 駐車場から城までは並木道が続きます。そこを抜けると手入れの行き届いた庭園とおとぎ話に出てくるようなルネッサンス様式の城が姿を現します。
 正面向かって右、マルクの塔の側にカトリーヌ・ド・メディシス庭園、その反対側にディアーヌ・ド・ポワチエ庭園、いずれもフランス式の庭園が広がります。
 ディアーヌ・ド・ポワチエは城と川沿いの眺めを大変好み、アーチ型の橋を建設して城を向こう岸と結んだと言われています。庭園には花や野菜、果樹なども植えさせ、川の氾濫に備えるため石のテラスで補強されています。

入り口から並木道が続く

青空に映える色合いの城

城正面

  城は15世紀の城塞の名残であるマルクの塔、16世紀の初期ルネサンス様式の棟、シェール川に架かる橋に建てられた3層の回廊を持つギャラリー(回廊)からなります。

マルク家の塔

城は昔の水車の橋脚の上に立つ

 
回廊部

 
庭園から見た城

 
園内のトイレは無料

 
門番?


 代々城主が女性であり、あくまで住みやすさに重点を置いて作成された城というのが特徴であり、それを最も証明しているのが廊下。城に廊下があると侵入されたとき移動が容易になってしまうので、部屋と部屋をつないだ形式が一般的ですが、この城には廊下が造られています。また階段は城内での攻防戦を考えて螺旋階段にするのが普通なのに、直線の階段となっています。
 城内には、ディアーヌ・ド・ポワチエやカトリーヌ・ド・メディシスの居室のほか、カトリーヌの娘たちの部屋、アンリ4世の寵妃のガブリエル・デストレの居室などがみられます。
 入り口を入ってすぐの護衛の間は、武装した宮廷付きの護衛が詰めている場所で、16世紀のタペストリーが非常に目立ちます。
 フランソワ1世の居室では「三美神」の絵。ルイ15世が相次いで寵姫としたネールの3姉妹がモデルなのだそうです。

ギャラリー

ホール

護衛の間


ディアーヌ・ド・ポワティエの居室


フランソワ1世の居室

ルネッサンスの直線階段

  礼拝堂は、フランス革命時、5代目城主 デュパン婦人の知恵で、薪の貯蔵部屋となっていたため破壊の難から免れたそうです。穏やかな人柄の彼女は農民からも敬愛されていた為に、フランス革命が始まり他の城が略奪に遭う中でこの城だけは略奪を免れ、現在でも館内に王朝時代からの家具や絵画が残されています。
 ルイ14世のサロンには、ルイ14世がシュノンソー城の訪問を記念して贈った品々が置かれています。
 厨房は、シェール川の川床に建てられた橋脚の上に作られていて、食堂、肉の貯蔵庫、食器置き場、パン焼き場など多くの部屋に区切られています。

礼拝堂

ルイ14世のサロン


厨房


厨房


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