お風呂免許習得物語
<其の7>

【Q名人】
「あぁああぁあぁああっぁあぁああぁぁぁあああっぁぁぁ・・・。」

【み・住み込み見習い】
「名人!大丈夫ですか?病気なんだし、まずは寝て下さい。」

【Q名人】
「パソコンの中には、あらゆるお風呂の情報がぁああぁ・・。」

【み・住み込み見習い】
「そんなに大事だったんですか? バックアップは?
今日の所は、もう、寝て早く風邪治して下さい。おやすみなさい。
この後、私は、風呂掃除と勉強しますので。明日また、それじゃ。」

【Q名人】
「うぅ。なんてことだ。風邪は引くし、パソコンデータは吹っ飛ぶし。試験は近づい ているし。ううう、体がだるい・・・。もう、寝る・・・。
ぐーぐー・・。」

【み・住み込み見習い】
「おはようございます!」

【Q名人】
「ふぅぁあ〜。おはよ。よく寝た寝た。なんか悪い夢を見てたよ。
わはは。俺が風邪引いて、パソのデーターがふっとんで・・わはは。良い夢もみたぞ。会長のお孫さん が俺に、にっこり笑って・・・。
あれ?どこまでが夢だったか・・。」

【み・住み込み見習い】
「会長のお孫さんのことは知りませんが、風邪もパソコンも夢ではありません。」

【Q名人】
「・・・・・。 おいおいおい。パソコン本当にダメなのか?!」

【み・住み込み見習い】
「ってことは、先日の外出も会長のお孫さんに逢いに?」

【Q名人】
「いや、偶然だよ。(汗)ちょっと試験登録のことで事務所に行ったんだ。って、ど うして俺がお前に言い訳しなきゃいけないんだ!?」

【み・住み込み見習い】
「いえ、試験前なので行動は慎重にと。」

【Q名人】
「うぅぅ。お前は、仕事しろ。俺はパソコンをなんとかしてみる。」

【み・住み込み見習い】
「はい。後で私の”半身浴とカラスの行水について”のレポートを読んで欲しいんで すけど。」

【Q名人】
「おい!直ったぞ!見ろ!すごいだろ。わははははあはっは。
俺は天才だ。わははははは。」

【み・住み込み見習い】
「さすが名人!風邪も治ったし、もう集中して勉強できますね。」

【Q名人】
「うむ。」

【み・住み込み見習い】
「名人!電話です。女の人です。」


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