2.情報収集

始めて耳にする病気、「乳腺葉状種」。いったいこれはどんな病気なのだろう?
家に戻ってから少し落ち着いたので、医学書を開いてみました。
要は乳腺の腫瘍。急速に肥大し、ごく稀に悪性化することもある。
治療方法は、再発の可能性もあるので周辺の正常組織を含めて切除。
悪性が疑われる場合は乳腺全摘除または単純乳房切除が行われる。

・・・切るしかない?
インターネットでも調べてみましたが、乳癌に関しては情報は豊富でしたが、この病気に関しては
あまり有益な情報は得られませんでした。
しかし、「30cmの腫瘍が両性だった事もあり・・・」という記事を見て、あまりにも大きくなるものは
悪性を疑った方が良いのか? という新たな不安が頭をもたげてきました。

一つの病院の診断だけでは不安なので、札幌市内では有名な乳腺クリニックに行く事にしました。
しかし、そこでの診断結果も同じでした。
この病院では、「放っておくと皮膚が裂けるまで肥大し、そうなったら膿が流れ出し大変な事になる。
もし悪いものなら肺や骨にまで転移する事もある。乳癌の患者さんの入院予定も詰まっているが君の
方を優先してあげるから早く手術しよう」というような事を言われました。
そして、どこをどのように切るのか、具体的に説明してくれました。
確かに急いだ方が良い状況だったのかもしれませんが、不安の固まりになっているこちら側をさらに
不安にさせるような言動と、こちらが訊きたい事を訊く前にさっさと診察を終えようとする姿勢に
「ここでは処置してほしくない」という印象を持ちました。

ただし、入院中の患者さんに話を聞くことができたのですが、ここの先生、腕前は確かだとの評判らしいです。

インターネットで調べるうちに、広島に住んでいらっしゃる、ある先生の存在を知りました。
藁にもすがる思いで、その先生に概略をメールしました。
その先生は、この病気そのものについてや、一般的な治療方法、医者の話を聞く時の患者側の
姿勢などについてアドバイスしてくれました。
一つ話を聞くたびに新たな不安や疑問が沸き、度々メールしましたが必ず返事を頂き、ずいぶん助かりました。
本当に感謝しています。

その後、最初の病院で紹介された病院に行き、受診。やはり切るしかないだろう、という話でした。
ここの先生も有名で、友人の家族や知人がお世話になっており、皆、「良い先生だ」と話していたとおり、
こちらの質問にもいやな顔をせず、丁寧に答えてくれました。
病棟の看護師に私の友人がいた事もあり、この病院で処置する事に決めました。


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