J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
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当時頻発していた政財界の汚職をテーマにした黒澤監督の力作。汚職事件で父親を失った西幸一は、父親を死に追いやった元凶である政治家たちに復讐を誓う。しかし、復讐が進むにつれ、諸悪の根元がもっと深いところにあることに気づく。汚職事件に切り込み、強い社会性を持ちながらも、スリルとサスペンスに富んだ作品に仕上がっている。老政治家役の森雅之の熟練の演技が作品に重厚さを添えている。黒澤プロ第1回作品。
黒澤監督が初めて意図的に娯楽性を前面に打ち出して作ったという、痛快娯楽時代劇。ある宿場町にふらりとやってきた凄腕の浪人・椿三十郎。やくざの二大勢力がお互いの縄張り争いを繰り返しているその町で、椿は用心棒として雇われながら、 双方を共倒れさせようとする。主演の三船がヴェネチア映画祭男優賞受賞。海外に強い影響を与え『荒野の用心棒』など、リメイク作品も大ヒットしたことは有名。
『用心棒』の続編ともいえる黒澤明の大衆時代劇。原作は山本周五郎の『日日平安』。ある城下町の夜、人目をさけて神社の社殿で九人の若侍たちが、お家の大事とばかり上役を告発するも逆に窮地に陥っていた。それを図らずも聞いていた浪人・椿三十郎は、権謀に疎い彼らに同情し一肌脱ぐことに。敵方の用心棒との壮絶な一騎打ちののち、またいずことなく立ち去る。
「87分署シリーズ」など警察ミステリーものの人気作家エド・マクベイン原作「キングの身代金」映画化した誘拐サスペンスの傑作。製靴会社の常務・権藤の子供と間違えられ、運転手・青木の息子・進一が誘拐される。動揺する権藤は悩んだ末、進一を助けるため身代金の三千万円を払うことを決意するが。類似犯罪を引き起こした「こだま号」からの身代金引き渡しシーンをはじめ、全編に渡って息の詰まるようなスリルの連続が見応え充分。富者の餓鬼と貧者の餓鬼に左右される権藤を三船敏郎が好演。
撮影におよそ2年の期間を費やしたヒューマンドラマの傑作。加山雄三はこの期間をこの映画1本に絞り、再び黒澤明監督とがっぷり組み、俳優を一生の仕事としようと決心した作品。山本周五郎の原作「赤ひげ診療譚」をもとにした、江戸時代の診療所が舞台の人情ドラマ。保本登（加山）は医師見習いとして小石川診療所に住み込むことになるが、保本はひげを生やした無骨な所長・赤ひげ（三船）に反感を抱く。しかし、確かな診断と日々黙々と医術を施す赤ひげの姿を見て、保本は次第に共感を覚えるようになる。三船敏郎がヴェネチア映画祭主演男優賞を受賞。加山は若き医師を見事に演じ、俳優としての評価を高めた。
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