J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
|
|
|
|
|
思春期を迎えた息子たちとの関係に悩む父親の心情を描いた人間ドラマ。小説家の越智英夫は『息子の青春』という小説を書こうと思っていた。18歳になる長男の春彦が髪を伸ばしはじめ、ガールフレンドもできたことがきっかけだったが、そんな折、次男の秋彦が不良仲間と付き合いはじめる。原作は『大東亜戦争肯定論』の林房雄。
来春高校を卒業する弘は、慶応大学の入学試験にそなえて受験勉強に忙しかった。両親や祖母も弘の成功を願い優しい雰囲気で彼を包んでくれていた。ある日、隣のアパートに年若い二人の姉妹が悪辣な叔父から逃れるために越してきた。妹のふみ子は胸を病む美少女で、彼女の姿を見た弘は未知の感動に襲われ、ふみ子も窓越しに時々見る弘の面影に淡い慕情を抱くようになった。だが、ある日叔父がやって来て、逃げ出したふみ子は路上に倒れ込み純白の雪を真っ赤に染めたのだった。
高原の静かな村を舞台に、知恵遅れの子どもを抱える大学教授の夫婦、妻に裏切られた牧師、貧しいためになかなか結婚できない恋人たちが織りなす人間模様を通じ、家族や恋人、友情の絆の大切さを描く人間ドラマ。ベートーベンの第9がテーマ曲として効果的に用いられている。
貧しくも懸命に生きる庶民の姿を活き活きと描き出した人間ドラマ。川崎の酒屋・森田屋の主人・良一に嫁いだひろ子は、戦災で足が不自由になり婚期を逃した義妹と姑に挟まれ辛い立場にあった。だが、そんなある日、ひろ子の幼なじみの信吉が職を探しに上京してきて。
祖母と共に花屋を営む娘と、娘の亡き兄の友人たちを巡る美しい友情の交流、恋愛、踏みつけられても強く生きようとする若者たちの青春哀歓を描く。医者の今西、キャバレーの楽士・仲尾、船工場で働く袴田の三人は仲の良い同窓で、戦死した友人の妹・桜子が祖母と営んでいる花屋を中心に互いに情を暖め合っていた。桜子は今西と相思相愛の仲、そして今西の妹・紀久子は袴田を慕っているのだが。
巣鴨拘置所に服役したBC級戦犯の手記『壁あつき部屋』を安部公房が脚色、映画化。南方で上官の命令で一人の原住民を殺したため終身刑になった男や、俘虜収容所の通訳だっただけの理由で拘留中の男など、戦時中に採ったやむ得ない行動のため、戦犯のレッテルを貼られた彼らの回想を通じて戦争の愚かさを問いかけている。
小野稔の原作を映画化。プロ野球の選手獲得をめぐるどす黒い人間の欲望を描く、当時の野球ブームを反映した実録的作品。スカウトする側とされる側の醜い欲望が交錯する。
水源地問題で紛糾する浅間山麓の農村を舞台に、一組の男女の悲恋を丹念に描写した社会派のラブロマンス。原作は岸田国士。浅間山麓の曽根部落。植物学者・暁太郎と土建会社社長の秘書・素子の間に愛が芽生える。しかし、水源地の問題で住民と土建会社が争う中で、恋は破局へと向かっていく。
立ち退き問題に揺れるアパートで繰り広げられる辛辣な人間模様を描いた富島健夫原作の異色の人間ドラマ。アパートとは名ばかりの朽ちはてた長屋「月光荘」に引越してきた大学生の西田は、ウェイトレスをしている静子と親しくなる。だが、ある日、その静子が「月光荘」の住人に立ち退きを要求する愚連隊の親分・人斬りジョーに犯されてしまう。静子は西田を思い自暴自棄になるが、いつしか静子の肉体はジョーを愛しはじめていて。
空前のベストセラーとなった五味川純平の同名小説を映画化。貧しいながらも愛する妻とともに幸せな日々を送っていた梶。そんな梶にある日、招集令状が届き。戦争に身を投じた男の苦悩を力強い演出で描いた小林正樹監督のライフワークともいえる超大作。
関東軍に初年兵として召集された梶は、上官の不条理な命令に従わないため、様々なリンチを受ける。しかし、それでも自分の信念を曲げない彼の目に映ったのは、戦争というものによって醜く歪められた人間たちの姿だった。小林正樹監督のライフワークともいえる超大作。
敗戦後、梶はソ連の収容所から逃亡し故郷を目指し放浪の生活を送る。しかし、ついに肉体と精神の極限状況にまで追い込まれ、梶は妻に会うことを夢見ながら吹雪の中で命を落とす。五味川純平の同名小説の映画化で、小林正樹監督のライフワークともいえる代表作の完結編。
東都精密社長の河原専造は自分がガンと知り、3億の財産を以前関係があった女達が生んだ子供達に分配することにするが。死を宣告された実業家の3億の遺産を狙う人間たちの虚々実々の争い、美貌の顔に秘められた女心、人間の欲望と深層心理の不可解さを描く。原作は南条範夫。
井伊家上屋敷に津雲半四郎と名乗る武士が、「切腹のためにお庭拝借」と現れる。ゆすりたかりの類と思った家老斎藤勘解由は、以前、同じことを言って屋敷を訪れた浪人の末路を半四郎に語りはじめる。武家社会の矛盾を抉りだした異色時代劇。原作は滝口康彦『異聞浪人記』。カンヌ映画祭審査員特別賞受賞作。
『人間の條件』で知られる小林正樹監督が、構想に10年の歳月を掛け、3億8000万円の製作費を投じた超大作。カンヌ映画祭審査員特別賞受賞。イギリスの文学者、ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲原作の有名な怪談を、「黒髪」（原題「和解」）「雪女」「耳なし芳一の話」「茶碗の中」から成る4話構成のオムニバス形式で映画化。仲代達矢、丹波哲郎、三國連太郎、岸恵子らトップスターが出演している。小林監督初の色彩映画で、恐怖よりも、耽美的で人工美を追究し、ダリやミレーを思わせるテーマごとに替えられた背景セットは必見だ。
『怪談』の小林正樹監督が、三船敏郎と初コンビを組んで放った格調高い時代劇。主人公の伊三郎を三船敏郎が演じているほか、息子夫婦に加藤剛と司葉子が扮し、剣の達人でもある伊三郎の親友には仲代達矢が出演している。与五郎（加藤）は、自分の意思とは関係なく、 嫁に藩主の側室いち（司）を拝領させられた。最初は戸惑いもあったものの、 2人のあいだにはいつしか温かな愛情が芽生え、子供も生まれる。だがそんなときになって、藩主はいちを大奥に戻すように命じてきた。与五郎の父・伊三郎（三船）はこの無理非道を許すことができず、幕府に訴えようと江戸に出向くのだが。原作 : 滝口康彦。
遠藤周作の小説「どっこいショ」を映画化したヒューマンドラマ。戦争中に上官から暴力を受けて耳が不自由になった男（藤田）は、戦後特許事務所を開いて平凡に生きていたが、ふとしたことからその元上官・鈴木（佐藤慶）と、初恋の女性・芳子（新珠）に再会し、青春の心の傷が疼きだす。そんな時、長男の廉二（黒沢）が交際している女性・真理子（酒井）が鈴木の娘だと知り。
江戸時代のならず者たちの豪快な生き様と破滅を描いた山本周五郎原作の「深川安楽亭」を、小林正樹監督が映像化。若き日の仲代達矢がぎらぎらした悪党を魅力的に演じる。深川の堀に浮かぶ小島に、ならず者たちが集まるめし屋「安楽亭」があった。町奉行すら入らない地域だが、新任の同心は密貿易の噂を嗅ぎつけ捜査に乗り出す。そんなある日、女郎屋に売られた幼馴染の娘を探す寅次郎（山本）という男が「安楽亭」にやってくる。
井上靖原作のテレビドラマに未放送のオリジナルフィルムを足して再編集した人間ドラマ。一鬼（佐分利）はパリで理想の女性、マルセラン夫人（岸）と出会う。だか、体の異変を感じた一鬼は医者から余命1年を宣告され。死と対峙し、自問自答を繰り返す主人公の心象風景を見事に映像化。1975年度ブルーリボン賞作品賞受賞。
父娘ほども年齢の差がある初老の画廊経営者・影山と愛人関係にある27歳のグラフィック・デザイナー、桐生亜希。影山との関係を絶とうと自殺まで考えた彼女が、呪縛から解き放たれて自由になるまでの“女の自立”を描く大人のドラマ。亜希はペルシャ絨毯がきっかけで知り合った岸田という商社マンに心ひかれるが、影山から逃れることが出来ない。しかし影山の病死後、シルクロードの原点とも言われる幻想の国イランへと旅立った亜希はそこで岸田と再会。二人は結婚の約束をするのだが。原作：五木寛之
“東京裁判”と呼ばれ、戦後日本の進路を運命づけた極東国際軍事裁判。太平洋戦争敗戦後の昭和23年、市ヶ谷の旧陸軍省参謀本部にて開廷された裁判の模様を、裁判より25年の後に公開されたアメリカ国防総省の長大なフィルムをもとに製作した記録映画。
|||||
